元テレクラ店長が語る生々しい不倫の実態。実地調査で見えた男女間格差(恋愛ライター)

●男性は不倫を話し、女性は不倫を隠す――。これにより、不倫には男性主導のイメージがつきまとっている。
●伝説のテレクラ店長時代から謎とく不倫の実態。そこには均衡の取れた男女の不倫需要が存在していた。
●人間の欲望をあらわにする匿名の世界では、男女の不倫に求めるニーズの相違が浮き彫りになる。
●「女体は好きだけど女性は好きではない」という男性の不都合な本質。
●不倫とその結末は、往々にしてアンハッピ-エンディングである。

男女間の不倫に対する考えの違い

時を遡ること30年前。学生であった私は、出会いツールの原型と言われる「テレクラ」にて店長を務めていました。匿名性の高い空間であるため、世の中でタブーとされる関係が成立することもしばしば。ここでは、「不倫」と呼ばれる既婚者同士の恋愛が日常的に繰り広げられていたのです。

なぜ人々は不倫をするのか。そして、不倫は人々を幸せにするのか――。

当記事では、多くの不倫を目の当たりにしてきた私が、当時のエピソードを交えながら不倫の実態について解説していきたいと思います。

不倫発覚で叩かれる男性たち

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「男性主導」のイメージがつきまとう不倫

ひと昔前では、「不倫は文化」という言葉がついて回った俳優の石田純一氏が主婦層から総スカンをくらいました。最近では、イクメンをうたった宮崎謙介元衆院議員がゲス議員に降格。その後も乙武洋匡氏やゲスの極み乙女のヴォーカル川谷氏、ファンキー加藤氏と、不倫スキャンダルが矢継ぎ早に取り上げられています。不倫によって軽蔑の眼差しに晒された男性芸能人の名を挙げれば、枚挙に暇がありません。

不倫や浮気の話になると、なぜか男性主導のイメージがつきまとうものです。しかしながら、そこには同じ人数だけの女性がいることも忘れてはなりません。とあるWebサイトの、男女14,000人を対象とした「日本の既婚者、浮気率調査」によると、21%の人が「結婚相手や交際相手以外にセックスフレンドがいる」と回答したそうです。ただ、現実は「スケベ野郎〜!」と責められるのは男性側ばかりという印象があります。

不倫を話す男・隠す女

男性の場合、不倫や浮気に関する話を友人などに話すケースは多いです。そこに罪悪感は少なく、むしろステータスとして誇らしげに豪語するケースさえあります。それに対して女性は、不倫に対して沈黙を守ることが多いです。どんなに仲の良い友達であっても、女性はその事実を口外しようとはしません。完全なる秘密交際としてその事実を墓場まで持っていけるのは女性でしょう。

不倫を話す男と隠す女。これが不倫というイメージを男性主導にしている要因のひとつとして挙げられるのではないでしょうか。

テレクラ店舗経営で見えた潜在的な不倫需要

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「取次ぎ制」導入で市場を調査

当時私が渋谷で立ち上げたお店は、「取次ぎ制」というシステムを初めて導入したテレクラでした。早い者勝ちで電話を取る既存の「早取り制」とは異なり、女性へのコールを一度フロントが受け取り、その後お客様へ電話をつなぐというシステムです。
取次ぎ制を導入した理由は、以下の3つ。

●イタズラ電話防止
●年齢の希望を聞いたうえで男性を紹介するため
●市場調査

取次ぎ制の場合、いきなり男性のお客様とつながることはなく、一度フロントが預かるので、女性は安心感を抱きます。その特性を生かし、市場調査と称したアンケートを行っていました。

主婦層が抱く潜在的な不倫願望

まずは媒体調査からです。「なにを見てコールしてきたか」を調査します。テレクラは、広告が生命線。広告媒体の調査が最も重要です。そして、女性の年齢や属性(既婚なのか独身なのか、学生なのか、など)を調べます。

この調査内容を元に統計をとった結果、面白い傾向やパターンが確認できました。
驚くべきことに、1日の総コールのうち既婚女性・主婦層の割合は、多い日に40%を超えることもあったのです。

(余談ですが、こうしたデータは、営業に生きてきます。直近1ヶ月でコールしてきた女性の属性を時間帯別に分析し、男性の個室に「人妻狙いなら◯時〜◯時」などと掲示することで、男性客からの人気を博しました。)

当時のブームが後押ししていたのも事実ではありますが……既婚男性の来客数と比較しても既婚女性・主婦層の割合は遜色なく、需要と供給のバランスは均衡が保たれているとしか言いようがない現実を目の当たりにしたのです。

男女で異なる不倫の理想像

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市場調査で見えた男女の差

テレクラのフロントで女性に話を聞くと、みな口を揃えて「身体目当ての人ばかりだ、普通に恋愛がしたい」と言います。かたや男性客は、「最近ヤれる女性が少なくなった、お茶だけして終わりなんて詐欺にあった様なものだ」と漏らします。男女が不倫に求めるものが明らかに異なっているのです。

プロフィールを伺う限り、決して獣の様な男性客ばかりが集まっているわけではありません。大企業に勤める真面目なサラリーマンや、普段は家庭的な満点パパも多くいます。ただ、このような匿名性の高い出会いになると、途端に雄の本能が剥き出しになってしまうのです。むしろ、これが男性という動物の本来の姿の様な気さえします。

「男女間のニーズのミスマッチ」に双方が気づきはじめた結果、この業界は衰退していきました。

男は肉体を求め、女は心を求める

不倫に対する動機は、男女共に「トキメキが欲しい、刺激が欲しい」という点では共通するところがありますが、男性の場合は肉体的刺激に直結しており不倫とセックスは切り離せない関係にあります。一方で女性は精神的な依存の割合が高く、セックスにはサブ的なものとしか捉えていません。

もちろん、人肌を求める気持ちも少なからずあるとは思いますが、そこには「心の隙間を埋めてほしい、一人の女性として扱ってほしい」という願望があってのことでしょう。逆に不倫をする男性は、不倫相手に心のよりどころとしての役割は求めていません。「信用できるのは自分の奥さん、セックスは不倫相手」というように捉えているのです。

男性は「性の対象」としての女性が好き?

“セックスは好きだけれども女性は好きじゃないんです”

2003年、スーパーフリー事件で逮捕された和田氏の言葉ですが、男性という生き物の真理をついた衝撃的迷言でもあります。もしかすると男性は、人間としては男のほうが好きなのかもしれません。ただ「セックスは女性としたい」「女体は好きだけれど女性という人間性は好きではない」といった具合でしょうか。この迷言には、多くの男性に当てはまる不都合な事実が隠されているのかもしれません。

小説家の三島由紀夫は、こうも述べています。

“性対象としての女は好きだけれども、実は女が嫌いって男が殆どなのに逆にそいつらが女好きって呼ばれるんだから不思議だなぁ”

女性にとっては不快な考えでありますが、これが男性の本質の一面でもあり、男女間の恋愛感の相違という永遠のテーマにもつながります。

不倫の結末はアンハッピーエンド

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不倫願望は男女共にあるにせよ、女性の求める男性像は不倫のなかに存在しません。安定した関係など幻想に過ぎないということはお分かりいただけたでしょうか。

不倫する男女は、どこまで行っても本質的に交わることはありません。その先にハッピーエンドはないということです。以下は実際に不倫で起こりうる代表的な結末です。

【結末1】相手の男性が元の生活に戻る

不倫相手である女性の体も、新鮮に感じるのは最初のうちだけです。身体目的の男性からすれば、いずれ飽きがきてしまうのに対し、女性は安心感が深まりさらなる愛情を求めてきます。結果、男性はそのプレッシャーと恐怖から、元の生活へ戻りたいという気持ちが強くなっていくのです。

【結末2】配偶者にバレて慰謝料を請求される

配偶者にバレて離婚が成立、同時に慰謝料を請求されるケースです。最近では慰謝料請求までの事前準備も緻密に行う傾向にあり、探偵に依頼し証拠をつかむまで泳がせてから御用というパターンが多いようです。

不倫はハイリスクノーリターン

不倫というゲームに参加するのであれば、「いずれ苦しみが待ち受けている」ということ覚悟しておく必要があると言えます。不倫は男女の思考の違いからも成就しがたいものであり、倫理的観念以前にデメリットが多い「ハイリスクノーリターン」な人間ゲームであることだけは肝に銘じておきましょう。

この記事を書いた人

元テレクラ店長が語る生々しい不倫の実態。実地調査で見えた男女間格差(恋愛ライター)

yashikiy

ライタ-

栃木県出身、福島県在住。
大学生の頃にテレクラ店長業務を経験。その後消費者金融で10年間、不動産担保ローンの審査業務を経て住宅メーカに勤務。
現在はライタ-として活動中。得意分野は、金融‐不動産‐人間関係。「牧村実」名義で電子書籍「被災地の掟」「サラ金マネー暴走史」他出版。

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