【岡山】瀬戸内デートは「日生漁港」がおすすめ!海の香りとシーフードを堪能(グルメライター)

●岡山県備前市日生町周辺には、自由なペースで楽しめるデートスポットが点在している。
●漁協「五味の市」と「海の駅しおじ」は、食事や休憩にも満足度の高い場所だった。マイペースで楽しみたいカップルを、心地よい風とシーフードが待っている。
●瀬戸内海の絶景を見るには「備前♡日生大橋」を渡るべし。
●近年は地元出身の若手オーナーによる雰囲気のよいカフェも増加中。シンプルな漁港と思いきや、日生は一日の終わりまで、「大好き」な気持ちで満たされて過ごせる町だった。

瀬戸内デートしませんか?

B級グルメ「カキオコ(牡蠣の入りのお好み焼き)」の人気が続く、岡山県備前市日生町。11月から春までの牡蠣シーズンと、毎週日曜日に開かれる「日曜五味の市」は、たくさんのお客さんでにぎわいます。

ただ、牡蠣シーズンや、日曜市のお客さんはファミリーやシニア層が多く、「二人の時間がたっぷり欲しい」デートには、物足りなさが残ります。

そこでおすすめしたいのが、平日に満喫する日生デート。グルメも景色も、瀬戸内の太陽と海をたっぷり堪能できるコースをめぐります。

日生漁協でシーフードを調達

日生漁協直営の「五味の市」では、持ち帰りやバーベキュー用の食材だけでなく、朝ごはんやお散歩デート用のランチを調達するのもおすすめです。新鮮な魚介がたっぷりの海鮮ちらし寿司や、その日獲れた魚のお刺身など、手軽に食べられるものも揃っています。

2階にある無料の休憩所にはコーヒーやジュースの自販機もあり、港の見えるデッキには爽やかな風が吹き抜けます。34度を記録したこの日も、魚を冷やす氷の冷気や市場のスポットクーラーのためか、2階は思いのほか快適でした。

下に聞こえる市場のにぎわいが耳に心地よく、干渉されすぎない雰囲気に自然と会話がはずみます。

ひなせ五味の市
岡山県備前市日生町日生 801−4
営業時間:9:00~16:00(魚がなくなるまで)
定休日:火曜日(祝日の場合は水曜日)

持ち込みOK!新鮮シーフードでバーベキュー

五味の市の向かいにある「海の駅しおじ」には、肉や野菜などの食材やドリンクも、市場で買ったシーフードも持ち込めるバーベキュースペースがあります。

網・トング・メス・軍手・紙皿・しょう油・ポン酢・割りばし(人数分)がついて料金は90分1,500円、牡蠣シーズン以外でも利用可能で、お店の人に声をかけると用意してもらえます。食材は販売していません。

牡蠣シーズンは満席が多いものの、オフシーズンであれば、海を感じながらのんびりシーフードが堪能できます。しょう油とポン酢はセットで貸し出してもらえますが、ひと味加えるなら、「海の駅しおじ」で販売されている瀬戸内産の調味料は要チェックです。赤穂の塩や小豆島のしょう油を使ったドレッシングやソースで新鮮なシーフードを食べ比べて、次のデートの目的地を見つけるのも楽しそうですね。

日生漁協水産直売所 海の駅しおじ
岡山県備前市日生町日生801−4(五味の市向かい)
営業時間:9:00~17:00(バーベキューは16:00、最終受付は15:00まで)
定休日:年末年始のみ

やっぱり手ぶらのままがいい!「日生のどんぶり屋」でシーフードを味わいつくす

グルメは手軽に楽しみたい二人なら、お昼は「日生のどんぶり屋」が◎。「日生海鮮丼」(1,480円)をはじめ、漁協でも目にするシーフードをたっぷり使ったどんぶりのお店です。

「たくさん食材を買い込んでも余ってしまいそう」な不安も、「いろんなものを少しずつ食べたい」希望も、ここなら一気に解消です。

かなりのボリュームに見えますが、新鮮なので女性でも意外と楽に食べきれます。

通常なら250円のソフトクリームは、どんぶりとセットなら200円で食べられます。フレーバーはバニラとみかんの2種類。こちらは通常の倍ほどの高さに盛ってもらえるので、二人でひとつでも十分な量です。お店の人いわく、「写真映えもしますよ!」とのことなので、幸せいっぱいの思い出も残せます。

日生のどんぶり屋
岡山県備前市日生町日生801−4(海の駅しおじ内)
営業時間:10:00~15:00
定休日:火曜日

食後はムードを上げていく!瀬戸内の海風感じるドライブコース

日生の魅力はシーフードだけではありません。お腹を満たしたら、瀬戸内の太陽と海をドライブで堪能しましょう!

日生から鹿久居島、頭島を結ぶ「備前♡日生大橋」は、2015年4月に開通した新しいスポットです。通行料は無料、ドライブデートなら足をのばしてみる価値アリのおすすめコースです。

五味の市から頭島までは、車でわずか15分ほど。ほんの短い時間ですが、息をのむほどの絶景とアップダウンが続くため、ドライバーさんは運転に注意が必要です。橋のそばなどには、ところどころで車を停められるスペースもあるので、安全を確保して景色を堪能してくださいね。

頭島は道が細く、民家が集まる場所も多いので、運転はゆっくりがおすすめです。本州のすぐそばにあっても、島の空気は独特のもの。道を進むと、ゆったりとした時間の流れに気持ちが軽くなっていきます。

瀬戸内の海を心ゆくまで味わうなら、「たぬき山展望台」はぜひとも行きたいポイントです。お天気によっては、小豆島まで見渡せる瀬戸内の海がパノラマに広がります。

小さな島の人たちにとっては悲願でもあった「備前♡日生大橋」、正式名称なのにハートマークがつくのはいかがなものか?という意見もあったそうですが、瀬戸内の海を眺めていると、ハートにこめられた思いが伝わります。

ここでなら、「また来たいね」も「ずっと一緒にいたいね」も、素直に言葉にできそうです。

たぬき山展望台

「かわいい」が終わらないカフェで1日を癒す

日生での一日をしめくくるのに、ここ以外は考えられない! 

それが、2017年6月にオープンした「Stella Cafe(ステラカフェ)」です。五味の市からは徒歩3分ほどですが、広い駐車場もあります。

構想三年、着工からオープンまで一年もかかったというカフェは、日生や地元の「楽しい・おいしい・うれしい」がぎゅーっと詰まった空間です。

「いいなと思うことや、気に入ったものをあきらめずに全部取り入れたら、どこがこだわりかわからなくなった」と、豪快に笑うオーナーの磯本さん。使用する建具や家具、食材にも「これが一番いいな」を追求した結果、住みたくなるほど居心地のよいカフェが実現しました。

北欧風の店内に驚くほどマッチした備前焼のケーキプレートからは、オーナーの日生にかける思いの深さが伝わります。

「どんな年齢の女性にも、“かわいい”と感じてもらえる気持ちを大切にしたくて遊びきった」というトイレには、一歩入った瞬間に「やっぱりデートの終わりはここしかない」の思いがこみあげます。女性トイレには個室内に冷暖房完備、化粧直しもしやすく、一日の最後まで「かわいい彼女」がキープできます。

Stella Café(ステラカフェ)
岡山県備前市日生町日生648−48
営業時間:11:00~、18:00〜L.O. 20:30
定休日:火曜日

瀬戸内に行こうよ

ここ数年、レモンをきっかけに観光地として人気が高まる瀬戸内の中でも、日生はまだ開拓されつくされていない魅力のある場所です。

「出かけてみたけどカップルだらけ」も、「行ってみたけど何をしていいかわからない」もない、二人のペースで過ごすことのできる、余白のある港町です。

おいしい笑顔と、絶景への感動と、二人で過ごした大切な時間に、短くなった距離を感じてください。そしてぜひ、また遊びに来てくださいね!

この記事を書いた人

【岡山】瀬戸内デートは「日生漁港」がおすすめ!海の香りとシーフードを堪能(グルメライター)

くろだし

ライター

兵庫県出身、岡山県在住。
大阪外国語大学卒業後、海外で就職。帰国後、英語の教員を経てライターに。
スポット取材やインタビューによる記事を執筆しています。
趣味はキャンプとカメラ。穏やかで和やかな岡山の風景を撮影しています。
地元産のぶどうが生きる希望。

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