「絵解き」と「共時性」…占い師・やまだまさゆき氏に聞く、タロット占いが当たる理由(占いライター)

●タロット占いについて、やまだまさゆき先生にインタビュー。タロット占いが当たる仕組みを聞いた。
●タロット占いには西洋絵画のように「絵解き」の要素がある。タロットに描かれている象徴の意味を探ることで、対象者の気持ちなどを読み解く。
●タロットカードには、ユングのの言うところの「元型」、すなわち時代や文化を超えて共通に見られる象徴の型のようなものが描かれている。
●タロット占いが当たるのはシンクロニシティ(共時性)も関係している。意味のある偶然の一致によって、相談内容とタロットカードに関連性が出ると考えることもできる。
●占い結果を真摯に受け止め、可能性を信じることで、未来は開かれていく。

占い師兼ライターとして占い記事やコラムを執筆している私。活動の中で、お客様によく質問されることがあります。それはずばり「タロット占いはなぜ当たるのか」というもの。目の前でカードがめくられ、知らないはずの事柄まで占われたとき、思わず「なんで」と言いたくなるのかもしれません。私自身も、「なぜか当たる」という不思議さからタロット占いにはまり込んでいきました。

15世紀に生まれ、17世紀にプレイングカードとして広まったタロットカード。元々ゲーム用であったタロットカードを使用した占いは、なぜ当たるのでしょうか。

今回は、タロットに関する情報満載のTarotnaviを運営しつつ、タロットやルノルマンなどの占いで大活躍されているやまだまさゆき先生に突撃取材をしてみました。論理的で分かりやすい占い結果は、coconalaでの評価を見ても納得。そんな、やまだ先生に「タロット占いってなんで当たるのですか?」という、あけすけな問いを投げかけてみました。

タロット占いは「絵解き」である

――今日は、占い師としての豊富なご経験から、タロット占いが当たる理由についてお伺いしたく思います。よろしくお願いいたします。

やまだ:こちらこそよろしくお願いします。タロットはなぜ当たるのかについては色々な考え方があると思います。例えば、タロット占いは西洋絵画のように絵解きの要素が含まれています

――絵解き、ですか?

やまだ:はい。例えば「片手で剣を掲げ、もう片方で天秤を持っていれば、正義の女神ユースティティア」のように持ち物や構図からどんな神様が描かれているのかが分かります。また、描かれた神様が誰かを象徴的に描く材料としても、持ち物や構図が用いられます。

例えばボッティチェッリの《春》を「この天使はなぜ描かれたのかな」「この人がこういうポーズをしているのはどうしてだろう」と考えながら見ると面白いと思います。タロットもなぜそのカードが出たのか、出たカードには何が描かれているのかを推理するという点で似ていると思います。
また、タロットカードには私たちの人生や魂の成長段階が描かれている、とも言われます。つまり私たちが経験することや出会う人、気持ちなどが象徴的に描かれている、ということですね。

タロットカードのことを知らなくても「このカードに描かれている人はなんだか偉そうにしているなあ」「このカードに描かれている人は優しそう」というのはなんとなく分かると思います。あなたや、あなたの気になる人が今どんな気持ちなのか。これからどうなりそうなのかが当たるのは、カードに描かれた人物や象徴について、西洋絵画を読み解くような作業をすることで、あなたやあなたの気持ちを読み解くからなのです。

――分かります!見た瞬間に「なんだか楽しそうなカードだな」って感じた経験があります。普遍的な”楽しい”の元型が、そのカードに描かれていたのかもしれませんね。

タロット占いとユングの関係

やまだ:タロットが当たる別の理由として、心理学者として有名なユングの「元型論」「シンクロニシティ(共時性)」をあげることもできます。

――あのカール・グスタフ・ユングですか?

やまだ:はい。元型とは時代や文化を超えて共通に見られる、象徴の型のようなものです。例えば「トリックスター」「太母」「老賢者」などがあります。タロットカードには「愚者」「女帝」「隠者」などのように元型あるいは元型に似た絵が描かれています。

――夢や神話の共通性について語られることの多い元型ですが、タロットカードにもそれが見られるということですね。

――タロットカードには心理学で研究された元型が認められ、さらに私たちの人生が描かれている、というのは分かりました。でもまだ、どうして当たるのか確信が持てないような……。

やまだ:実は、タロット占いが当たるのにはシンクロニシティ(共時性)も関係しています

――シンクロニシティですか?

やまだ:ユングの患者さんに、なかなか心を開かない女性がいたのですが、あるときユングに「見知らぬ男性からスカラベの贈り物をされた」という話をします。そのとき、窓をノックする音がしたので開けるとスカラベが飛び込んで来ました。それを捕まえて女性に見せ「これこそまさにあなたのスカラベです」と言った、というエピソードはご存じの方もいらっしゃると思います。

――すごい偶然ですね。もはや偶然とは言い切れないかもしれません。

やまだ:タロット占いは78枚のカードをシャッフルしたり、カットしたりして引くので、結果は偶然です。その結果が当たるのは、スカラベの夢を見た患者さんの元にスカラベが飛んでくるように、本来は何の関係性もないはずの事柄に関連性が生まれるからです。

神秘的な力があるから当たる、のではない

やまだ:占いをやっていますと、まさに「そう」としか思えないことに何度も遭遇します。それは私に占い師としての力量があるからではなく、タロット自体に神秘的な力があるからでもありません

――え!先生の霊感でカードを引き寄せているとか、そういったことではないのですか?

やまだ:ものすごく霊感のある方は引き寄せる力を持っているのかもしれませんけれど、少なくとも私は違います。それでも当たるのです。大切なのは「占いを受ける方がタロットの結果をみて”当たっている!”と感じたことを信じる」気持ちです。占いを受けた方が「当たっている」と信じた瞬間に、タロットカードの結果は「あなたのスカラベ」になるのです。

タロット占いの結果から明るい未来を目指す

先生のおっしゃった信じる気持ちとは、「いかに真剣に占いと向き合うか」ということかもしれません。結果を信じて明るい未来を目指せるのかどうか。ユングは「希望の元型」という言葉を使い、可能性を信じ、希望を持ち続けることについて説いています。タロット占いの中には、キラリと光る「希望の元型」があると言えるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

「絵解き」と「共時性」…占い師・やまだまさゆき氏に聞く、タロット占いが当たる理由(占いライター)

宮本真知

ライター

茨城県出身・在住。対面タロット占いで経験を積み、フリーライター兼フリーの占い師に。週間占い記事やおまじないについてのコラムを執筆中。自分の力で歩き出すためのタロットをモットーに活動しています。趣味は編み物と読書。占いの精度向上を目指し魔法使いの修行中です。

このライターに記事の執筆を相談したい

関連記事