ジーパンはきちんと洗濯すべし!長年かけて見出した理想的なジーパンを育てる上での注意点

●「ジーパンは洗わないほうがいい」という意見を耳にすることもあるが、本当のところはどうなのかがわからない。
●ジーパン育成において重要なのは、アタリ(色落ち)をコントロールすることではなく、生地の状態を良好に保つこと。
●加工されていないリジットデニムを生のまま履く人もいるが、洗濯したときにアタリがずれてしまうので注意が必要。
●ある程度育ったジーパンは着用頻度を落とすことが大事。
●洗濯方法や履き方にこだわらなくてもジーパンは育つ。
●根性履きはNG!気が向いたときにでも洗濯することを心掛けよう。

ジーパンには、色落ちやダメージを楽しめるという魅力があります。中には色落ち加工や防縮加工のされていない「リジットデニム」を1から育てるのが好きだという人もいるでしょう。筆者自身もその魅力に取り憑かれ、これまでいくつものデニムを履き潰してきました。なかなか理想的なものを育て上げることができず、いくつかのジーパンを無駄にしてしまったこともあります。

デニム育成においてはいくつか注意点もあるため、何がどのような影響を及ぼすのか、しっかりと理解しておかなければなりません。理想的なジーパンを育てる上で押さえておくべきポイントは何なのか、筆者の経験談を交えつつ解説していこうと思います。

【1】何より大事なのは「生地の状態を良好に保つ」こと

ジーパンの色落ちやダメージは、いろいろな要因によって生み出されます。その中でも、特に大きな影響を及ぼしているのが洗濯です。中には「ジーパンは洗濯しないほうがいい」という意見もあるため、どうすればいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、洗濯をまったくしないのはおすすめできません。雑菌が繁殖し、生地が脆くなってしまうからです。そのため、洗濯しないと破れや穴が発生しやすくなります。ダメージがたくさんあるほうが好みだという人もいるでしょう。かつて、筆者もそう思っていました。しかし「根性履き」と呼ばれる一切洗濯をしないようなハードな履き方をした場合、股の部分が裂けたりしてみっともないダメージが生まれてしまいます。

また、ポケットの生地も破れやすくなってしまいます。実際、筆者も根性履きをしているときに外出先で突然ポケットが破れて、携帯電話を落としてしまったことがありました。その経験から、理想的なジーパンを作り上げるのに一番大切なのは色落ちやダメージではなく、生地の状態を良好に保つことだと思うようになりました。

いくつかのジーパンを着用してきた結果わかったことですが、こまめに洗濯していても、それなりにダメージは発生します。むしろ自然でさりげないダメージが入るので、履いていても野暮ったくなりません。リペアして履き続けるという方法もありますが、生地が傷みすぎているとリペアを施してもらちが明かないですし、リペアを施しながら長く着用する意思があるなら、最初から生地を傷めないようにするべきともいえるでしょう。

【2】リジットデニムを生のまま履くのだけはやめよう

生のデニムは洗濯すると縮むので、サイズ感も変わってきます。リジットデニムを購入した場合は一度縮ませてから履くのが一般的ですが、生のままブカブカの状態で履くという人も少なくありません。筆者も初めてリジットデニムを手にしたときは、生のまま履いていました。しかし、今となっては縮ませて履くべきだったと後悔しています。

まず悔やんだのは、せっかくいい感じについた「アタリ」が、一度洗って縮んだことによって自分の体と一致しない不自然なものになってしまったことです。アタリとは、生地が擦れたりシワができたりすることによって現れるジーンズ特有の色落ちを指しますが、時間をかけて作った膝や太ももなどのアタリが変な位置にズレたことで、まるで違う誰かが履いたような仕上がりになってしまいました。自分だけのオリジナルジーンズに仕上げるのがデニム育成の醍醐味なので、かなり大きなショックを受けた記憶があります。

そして、もう一つショックだったのが、ロールアップの折り目がダメージとして残ったことです。生のデニムをそのまま履くとなるとどうしても裾が余りますが、生のまま裾をカットするのはリスクが大きいので、長さを調節する際は折り曲げなければなりません。ずっと折りっぱなしにして履いた結果、裾は不自然に破れてしまいました。個人的にロールアップ跡の破れは好きでないのですが、それを隠すためには同じ折り目に沿ってロールアップし続けるしかありません。それ以降も同じ箇所をずっと折り続けていた結果、最終的に裾がちぎれて短くなり、履けなくなってしまいました。

このダメージは、糊落としをしなかったことも大きく影響しています。糊のついたバリバリの生地はアタリがつきやすいので、一度洗濯して縮ませた後に再度糊付けするという人もいます。しかし、糊がついた状態で折り曲げると、生地に与える負担も大きくなってしまうのです。筆者自身も糊付けすることはありますが、その場合は裾を折りっぱなしにしないように心掛けています。

【3】ある程度育ってからは着用頻度を落としたほうがいい

ジーパンは生地が丈夫で長持ちするアイテムです。適度に洗濯をして生地の状態を保っておけば、その分長く履くことができるでしょう。しかし、ジーパンは洗濯をすると色が薄くなります。色落ちはデニム育成において最大の楽しみでもありますが、ある程度色落ちが進んだものに関しては、着用頻度を落としてなるべく洗濯しないようにするべきです。

経験則から語らせてもらうと、あらかた育ったジーパンは、そこからカッコよく変化することはほとんどありません。あとはただ白くなっていくだけです。色落ちしすぎて真っ白になったジーンズは、お世辞にもカッコいいとはいえません。

しかし、どのような手段を取っても、洗濯すれば多かれ少なかれ色落ちは進みます。逆に、色落ちを防ごうとして洗濯しなければ、生地が傷んで履けなくってしまいます。ジーパンの魅力は長く履き続けられるという点にあるのは確かですが、同じものを延々履き続ければ、さすがに限界が来てしまうでしょう。丈夫とはいっても所詮は消耗品なので、カッコよく仕上がったと感じ始めたら、その状態を保つためにも徐々に履く頻度を落としていったほうがいいです。「限界まで履いてダメになったら新しいものを買えばいい」というスタンスなら問題ありませんが、育てるのが好きな場合は、ある程度のところで見切りをつけたほうがいいかもしれません。

中にはお店でドライクリーニングを依頼するという人もいますが、変な仕上がりになる可能性も否めないので、信頼できる店員さんがいるなど、よほどの理由がない限りやめておいたほうがいいでしょう。

【4】ジーパンは神経質にならなくてもカッコよく育つ

ジーパンは、もともと作業着として生まれました。ガンガン着用して、ガシガシ洗濯して、ダメになったら新調する、というのが本来の扱い方です。色落ちやダメージの魅力といった価値観は後から生まれたものであり、それ以前に履いていた人は何も考えずに着用していたはずです。ジーパンを育てているうちに、色落ちやダメージを変にコントロールしようとするのはナンセンスだと思うようになりました。筆者はロールアップ跡のダメージがあまり好きではないので折りっぱなしにしないよう注意していますが、気にならないのであればそのままにしても問題ないと思っています。

ジーパンをカッコよく育てるのに、小細工は必要ありません。むしろあまり神経質にならないほうが、ライフスタイルがそのままアタリとして反映されるので、本当の意味で自分らしい一本が育てられます。

根性履きは避けるべき!適度に洗濯して生地の状態を落とさないようにしよう

デニムの育成においては、洗濯方法を工夫したり洗濯頻度を少なくしたりして「いかにカッコいいアタリをつけるか」ということに注力されがちです。しかし、優先するべきなのは生地の状態を良好に保つことであって、アタリのことはその後に考えるべきだと筆者は考えます。特に、根性履きは衛生的によくない上に生地が激しく傷んでしまうので、おすすめできません。頻度は少なくてもいいのできちんと洗濯して生地に負担をかけないようにし、ある程度育った後は着用頻度を落とすなど、大事に扱っていくことを意識しましょう。

この記事を書いた人

ジーパンはきちんと洗濯すべし!長年かけて見出した理想的なジーパンを育てる上での注意点

川崎家狼

ライター

岡山県出身、東京都在住。デニムをこよなく愛す。ライターとして活動する傍ら、ミュージシャンとして曲作りに勤しむ。
ファッション、映画、音楽、読書、バイク、喫茶店、お笑い…その他にも好きなものがとても多い。

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