「ちゃんと寝てくれるかな?」
「飛行機に乗っている間に泣いたり騒いだりしないかな?」
なにかと苦労が多い子連れでの海外旅行。機内での過ごし方に不安を感じる人は多いことでしょう。著者である私にも3人の子供がいるため、以前は同じ心境でした。ネットで体験談を読んだり、先輩ママからのアドバイスをもらったりしながら、様々な方法を実践。その結果、効果が期待できるテクニックがいくつか見つかりました。
当記事では、子供が7ヶ月・1歳9ヶ月・4歳のときに実践して効果があった、機内でのグズり対策テクニックをご紹介いたします。
全年齢共通・搭乗前に大人がするべき心構え
「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」
この一言を前後左右の乗客に声をかけるだけで、機内で泣きだしたときの反応が変わります。私が7ヶ月の息子を連れていたときは、小さな袋にあめと耳栓を入れて配りながらあいさつをしました。
「お心遣いありがとう」
「トイレや食事をするときは見ててあげるから言ってね」
「お互い様ですよ」
温かい言葉をかけていただき、嬉しかったことを鮮明に覚えています。CAさんも「何も声をかけないと不快に感じる方が多いので大事なことですよ」とおっしゃっていました。降りるときも声かけを忘れないようにしましょう。
そして「子供だからしょうがない」と思って飛行機に乗るのはやめましょう。確かに子供は泣くのが仕事であり、わがままを言うもの。そんな子供と向き合うことこそが親の仕事なのです。
・グズりだす前に席を立ち広い場所に連れていく
・声が大きいときはすばやくフォローする
・子供を放置して機内エンターテイメントに熱中しない
親である自分が頑張っている姿を見せれば、周りのお客さんは温かく見守ってくれるはずです。
年代別で見る機内での対応・対策
0歳〜1歳半年くらいの乳幼児の場合
・搭乗前に必要以上に遊ばせるなど、いつもと違う行動をしない
・普段どおりの生活リズムを心がける
乳児は環境の変化に敏感です。機内で寝かせるために、搭乗前にキッズスペースで遊ばせる人もいますが、逆に興奮して眠れなくなる可能性が高いです。基本的には、毎日の生活リズムに合わせて行動しましょう。
息子が7ヶ月のときには、就寝前に最も近い時間に合わせて便を手配しました。搭乗前にミルクを飲ませ、抱っこひもの中で寝かせるためです。赤ちゃんの場合は「泣きだすかも」と思った時点で抱っこしましょう。
もし泣きだしてしまったら、すみやかに席を立ち、他のお客さんの迷惑にならないように配慮しながら広いスペースであやしましょう。そして、飛行機の中で抱っこし続ける覚悟をしておきましょう。親が焦ると子供に伝わるので、泣いても落ち着いてなだめることがポイントです。
機内で役立つおすすめグッズ
・抱っこひも
・オムツ
・着替え
・お気に入りのおもちゃ
・普段食べてる離乳食やおやつ
飛行機が揺れてミルクがこぼれたり、オムツが横漏れをしたりすると、用意していたお着替え・オムツの枚数がギリギリになります。万が一に備え、多めに用意することをおすすめします。また、泣きだしてもすぐに立てるように、抱っこひもをつけてスタンバイしておくとスムーズです。
実際のエピソードとして、息子は帰りの機内食が口に合わなかったようで、全く手をつけず。このときは日本から持参した離乳食を与えました。食べ慣れたものを予備食として持参することをおすすめします。
イヤイヤ期の2歳〜3歳の場合
・何でもかんでも「ダメ」と言って行動を制限しない
・動けるうちに歩かせたり、外の景色を見せたりして気分転換させる
・アニメは、絶対に静かにさせなくてはいけないときの最終兵器にする
0歳〜1歳半年くらいの乳幼児は、赤ちゃんのように突然泣きだすのではなく、自分の行動を制限されるとグズりやすいです。もしグズりだしたら、おもちゃ・アニメ・お菓子などのお気に入りグッズを使って、機嫌を取れるように準備しておきましょう。
私の場合はとにかく静かにさせることだけに集中していたので、周りが寝ても子供が眠らなければアニメを見せたり、夜でもおやつを与えたりしていました。眠くなってグズりだしたらすぐに席を立ち、抱っこで会話をしながら寝かせます。「1日くらい寝なくても大丈夫」と開き直ることで気持ちがラクになりました。
機内で役立つおすすめグッズ
・タブレット端末に入れたアニメやDVD
・100均で売っているシールブック
・現地で買った新しいおもちゃ
・お菓子
最初は飛行機に喜ぶので、お話をしたり遊んだりしているうちに時間が過ぎます。だんだん慣れてくると動きたがるので、周りの様子を見つつお散歩をしてみましょう。動けないとき・静かにしなくてはいけないときは、アニメを見せることで静かに過ごせました。
・おかあさんといっしょ
・いないいないばぁ
・アンパンマン
・ピタゴラスイッチ
この4つにはかなり夢中になっていました。100均で売っているシールブック・キャラクターがたくさん載っている幼児雑誌は、食いつきがかなり良いのでおすすめです。
現地滞在中には5ドル程度の安いおもちゃを買い、帰りの機内に持ちこみました。新しいおもちゃで遊べるので終始ご機嫌、グズることもありません。「静かにできるかな?」と約束してから与えるといいかもしれません。
幼稚園児の場合
・乗る前に機内で過ごすときのお約束をする
・子供の意見を無理のない範囲で受け入れる
幼稚園児の場合は、最低限守ってほしいことを搭乗前に伝え、ある程度のことは本人の意思にまかせることが機内でグズらせないコツです。
「飛行機に乗ったら寝る時間だけど、機内食は起きてから食べる?」
「トイレ行く?もう少しあとにする?」
「寝るときは座って寝る?パパとママのヒザで横になって寝る?」
子供の意思を尊重することで、与えるストレスが軽減されます。もしグズり始めたら「どうしたいのか?」を優しく聞いて、解決策を提案してあげましょう。
4歳になった息子と渡航したときは「ご飯あるけど今食べる?15分後にする?」「あと10分で机を戻す時間だけど片付ける?あとにする?」など、その都度本人に決めさせることで、わがままを言うことなく静かに過ごしていました。
・大きな声を出さない
・歩き回らない
搭乗前にした約束はたった2つです。守れたときは「これでもか!」というくらい褒めてあげましょう。これで自信がついたのか、帰りは何も言わなくても大人しく乗っていました。
機内で役立つおすすめグッズ
・ワークブックや間違いさがしなどの問題集
・自分で選んで買わせたおやつ
・お気に入りのおもちゃ&絵本
幼稚園児になると、機内で楽しめるものを事前に用意しておけば、自分がやりたいときに遊んでくれます。機内プログラムには幼児向けの人気アニメがたくさんそろっているので、タブレットを持ちこむ必要はないのかな?と感じました。
事前準備ができていれば対応は可能
子連れ旅行は国内・海外問わず、不安や心配が常につきまといます。特に海外旅行は移動距離が長く、子供にガマンをさせることもしばしば。そして飛行機は、1度乗ってしまったら到着するまで外に出られません。狭い空間の中でいかに子供が騒がないようにするかが重要です。ガマンをさせるのではなく、あらゆるシーンを想定して、事前準備さえしっかりしておけば乗り切れます。ぜひ参考にしてみてくださいね。