本当はJ-POPなみに聴きやすい!?いま注目すべき国産メタルアーティスト5選(エンタメライター)

●Heavy Metalは一般的にマイナスなイメージを持たれがちだが、国内バンドに関してはJ-POPなみに聴きやすい曲が多数存在する。
●日本国内の比較的聴きやすいメタルバンドを“いま聴いてほしいバンド”と“今後要注目のアーティスト”のふたつに分けて計5アーティスト紹介。
●オススメ曲の選出基準は、音があまり重くなく、親しみやすい曲調であること。
●国産メタルでは中毒性の高いメロディーラインが多用されているため、一度ハマるとなかなか抜け出せない。

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“うるさい”、“無駄に長髪”、“白塗りメイク”など……。「Heavy Metal」という単語には常にネガティブなイメージが付きまとい、「Japanese Heavy Metal」になると“パクリ”、“衣装が変”、“下手そう”など、さらに悪いイメージが付け足される。
もちろんすべて否定することはできないが……一方で、日本国内には海外よりも親しみやすくJ-POPのような日本人好みの音楽を生むバンドも多い。下記にあげる国産メタルバンドも例外ではなく、海外に引けを取らない演奏力を持ちながら日本人の琴線に触れるメロディーで人気を博している。

当記事では、そんな国産メタルをおおまかに“いま聴いてほしいバンド”と“今後要注目のアーティスト”に分け、初心者でも聴きやすい曲とともにご紹介したい。

正統派からV系まで……いま聴いてほしいアーティスト3選

【1】Galneryus 〜紅白出場歌手も在籍、意外と親しみやすい国産メタルの代表格〜

Galneryusは、現在の国産メタルシーンでもっとも注目を集めるバンドと言っても過言ではないだろう。01年のデビュー直後から“X JAPANの後継者”と謳われた当バンドは、メロディックスピードメタルを基調にしながら年々進化。幾度かのメンバーチェンジはあったものの、09年に紅白出場経歴を持つVo.小野正利が加入したことで、国産メタルシーンで堂々たる地位を築き上げた。
もちろん、小野の歌唱力は他のバンドとは一線を画すものがあるが、このバンドの注目点はそこだけではない。全員が高度なテクニックを自在に駆使する演奏力や、幼少期よりクラシックに慣れ親しんだGt.Syuの類まれなる作曲能力にもぜひ注目してほしい。

・Destiny

・Angel of Salvation

・You’re the Only 2010

『Destiny』は小野加入直後に発表された代表曲で、LIVEでは会場が一段と盛り上がる曲。『Angel of Salvation』はGalneryusの魅力がこれでもかと詰めこまれたクラシカルなメロディックメタルとなっている。最後の『You’re the Only 2010』は小野の代表曲をGalneryusバージョンとしてカヴァーしたもので、当時の原曲と聴き比べてみても楽しめるだろう。

【2】ANTHEM 〜常に進化し突き進むデビュー31周年のベテラン〜

リーダーのBa.柴田直人を中心としたANTHEM。85年のデビューから31年経った現在でもひと際大きな存在感を放っている。ベテランだけあって、発表曲のバラエティーは豊富の一言。純粋なパワーメタルからアニソンクラスのポップスさを兼ね備えた曲まであり、多くの人を魅了している。
バラエティー豊富と聞くと、作品ごとに方向性がコロコロ変わるイメージを持たれるかもしれない。しかしながら、ANTHEMの凄さはどんなテイストの曲であろうと軸が決してぶれないところにある。LIVE中のMCでは柴田がよく「ANTHEMらしく前進し続ける」と話しているが、まさにその言葉どおり。曲調は違えども頑固にスタイルを貫く姿勢は各作品の随所で聴くことができる。

・Shine On

そのANTHEMからは『Shine On』をピックアップ。LIVEでも定番となった代表曲で、聴きやすさのなかにHeavy Metalの魅力がたっぷりと詰まった楽曲となっている。

【3】摩天楼オペラ 〜V系が誇る生粋のシンフォメタルバンド〜

07年の結成以降、「現代的なものと伝統美の融合」をコンセプトに掲げ活動を続けてきた摩天楼オペラ。いわゆる“ヴィジュアル系”にカテゴライズされるが、曲はシンフォニックメタル寄りで、15年5月には前述のGalneryus、ANTHEMとともにメタル系イベント「PURE ROCK JAPAN2015」に出演し、同年秋には主催としてメタルバンドを集めた「鋼鉄際2015~Legend of Steeler~」を成功へと導いた。

全体を見渡せば決してメタル一辺倒ではないが、代表曲である『喝采と激情のグロリア』をはじめ、『Justice』『天国の在る場所』『BURNING SOUL』など、多くがメタルと呼べるもの。専門店でもしっかりと扱われ、メタラーの間でも人気が上がってきているバンドのひとつだ。
実は筆者も摩天楼オペラに魅了された一人であり、何度かLIVEに足を運んでいるが、客層の多くを女性が占めるものの雰囲気は良い意味でアットホーム。“V系だから……”と敬遠することなく、ぜひとも生の摩天楼オペラを堪能してほしい。

・喝采と激情のグロリア

・Justice

その摩天楼オペラからのオススメは『喝采と激情のグロリア』と『Justice』。特に前者は歌詞を覚えてLIVEに行けば数倍感動できる。

ブレイク必至!?目が離せない要注目のアーティスト2選

【1】Silex 〜新世代ギタリストMASHAが送る正統派プロジェクト〜

15年2月に解散したCrying MachineのリーダーMASHAが、16年7月に始動させた注目のプロジェクト。MASHAのリスタートというだけでも要注目だが、メンバーにはALHAMBRAやMardelas、SABER TIGERなどで活躍するBa.のhibikiをはじめ、CROSS VEINのDr.Yosukeも参加しより一層の期待を集めるようになった。
16年9月に発表された1st EPは期待どおりの正統派サウンドで、今後の活躍はほぼ確実と言える出来栄え。カナダ人シンガーのPete Klassenの魅力も最大限に引き出され、Crying Machineを知らない方にもオススメできる内容となっている。

・SILENCE IN EXPLOSION(Teaser)

これまで1st EPは公式SNSでの限定販売だったが、16年12月7日からはamazon等全国で購入可能に。フルサイズのPVがないため、1st EPのTeaserで楽曲の雰囲気だけでも楽しんでほしい。

【2】矢島舞依 〜彗星の如く現れた吸血姫〜

これまでは純粋なメタル路線ではなかった矢島舞依だが、16年6月に発売した1stミニアルバムからベクトルをメタルへと変更。ヨーロッパの古城をイメージさせるダークでゴシック感満載のシンフォニックスピードメタルには、注目しておいて損はないだろう。
基本的にはヴァンパイア姿のソロアーティストとして活動しているが、LIVEに足を運べばTAKAEITAのBa.つよぽん、ベギラマのDr.カンちゃん、Purple PhaseのサポートGt.Shinjiなど、マニア垂涎のバックバンドも堪能できる。

・覚醒JINX

オススメは1stミニアルバムに収録されている『覚醒JINX』。衣装に関してはどうしても既視感が否めないものの、楽曲の質は極めて高い。LIVEでも安定感ある歌唱力を披露する吸血姫は、どのような新世紀の幕開けを見せてくれるのか。2017年1月には2ndミニアルバムのリリースも決定し、今後ますます楽しみなアーティストだろう。

あなたを待ち受ける中毒性の高い旋律の数々

ご紹介させていただいた5アーティストは国産メタルのほんの一部で、ジャンルもメロディックスピードメタル、シンフォニックメタル、正統派ヘヴィメタル、シンフォニック+メロディックスピードメタルと多岐にわたる。ヘヴィメタルはジャンル分けが細かくややこしい点もあるが、もし気になるアーティストがいればそんなことは気にせずに他の曲もぜひ聴いてみてほしい。あなたもきっと、国産メタルが持つ中毒性の高い旋律の数々に出会えるはずだ。
ここで紹介しきれなかったアーティストも含めて、本稿が少しでも国産メタルを聴くきっかけになれば幸いである。

この記事を書いた人

本当はJ-POPなみに聴きやすい!?いま注目すべき国産メタルアーティスト5選(エンタメライター)

山川 高広

ライター

1981年生まれ東京都出身。日本大学芸術学部映画学科卒業後、サッカー専門紙記者・編集部を経てフリーランスに。好奇心旺盛で興味を持った分野に関しては誰よりも追求する性質を持つ。
約20年聴いているHMと並行して日本一の洞窟ライターになるべく日夜勉強中。好きな映画は「インディジョーンズ 魔宮の伝説」と「ザ・ロック」で、好きな映画監督はA・タルコフスキー、好きな小説家は綾辻行人。

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