3度楽しめる美食の島!台湾グルメの楽しみ方と台湾料理の再現方法(グルメライター)

●日本から約4時間のフライトで行ける美食の島、台湾には多彩な料理があり、外食文化で旅行者もリーズナブルに味わえる。台湾の料理は、豊かな農産物や海産物を背景に、福建省系の中華料理をルーツにもち、17世紀以降、外来の味をうまく取り込んで台湾らしい味にしてきた歴史がある。
●台湾は、2015年調査でグルメ旅をしたい国の一位になったことがあり、食べ歩きの旅をおすすめするところ。徹底的に楽しむためには、自分たちでスケジュールを組み立てる個人旅行で、かつグループ旅行がおすすめ。有名レストランだけでなく、夜市や地元の店など、どこでも美味しいものに出会えるのが台湾の醍醐味。
●鉄板メニューは、麺類では牛肉麵。ご飯では魯肉飯。そして小籠包、鍋、鹹豆漿。筆者の2017年3月の食べ歩きと失敗談。
●食べ歩きのしめくくりとして、味の再現を提案。今回は、夜市や老舗の本格台湾料理店で食べた菜脯蛋(ツァイボーナン、中華風切干大根入り卵焼き)に挑戦、夜市風の卵焼きを作った。味を再現すると、旅をさらに徹底的に楽しむことができるのではないだろうか。

今や、台湾は人気観光地。その魅力のひとつは食の種類の豊富さ、多彩さにあり、日本人にもなじみやすい味が多い地域です。アメリカのニュース専門放送局CNNが2015年に発表した読者アンケート”グルメ旅行をするべき国ランキングトップ20”では、見事台湾が一位に。有名な店や本格料理店だけでなく、夜市やローカルな店でもおいしいものに出会え、リーズナブルに食べ歩きができます。

旅の楽しさは、行く前と、現地と、戻ってから、3回あると言います。著者である私も、行く前には色々な味や店を調べ、現地ではせっせと食べ歩きをしました。帰国後には「あの美味しさは日本で食べる料理と何が違うのだろう」と思い、様々なレシピを探してトライアル。作ってみると、見慣れた食材であるにも関わらず、どこか懐かしい台湾の味になりました。食べ歩きの締めくくりには、現地の味を再現すると、さらに楽しめるのではないでしょうか。
当記事では、「美食の島」台湾のグルメ事情と、台湾料理の再現方法についてご紹介します。

「美食の島」台湾に行こう!〜台湾の基礎知識〜

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台湾グルメの特徴

東京から台湾までは、飛行機で約4時間。時差は1時間ほどです。近隣の東南アジア諸国の中では日本人に対してフレンドリーな国であり、日本語が通じるところも多く、どこか懐かしささえ感じられます。また、食べ物の種類が多く、おいしいものがたくさんあり、外食文化が根付いている点も大きな特徴です。朝食も含めて、私たち旅行者はリーズナブルに現地の味を楽しむことができます。

最初は食べ物の種類の多さに驚き、そして実際に味わってみると、素材の味を活かした薄い塩味が多いことに驚く人も多いのではないでしょうか。しかも、夜市の屋台やローカルな店でも高級料理店でもおいしいものに出会えますので、人々の食べることに対する並々ならぬ情熱や熱意を感じます。
台湾の料理は、豊かな農産物や海産物を背景に、福建省系の中華料理をルーツとしています。特に17世紀以降に入ってきた外来の味をうまく取り込み、台湾らしい味にしてきたという歴史があるのです。

台湾の食べ歩き旅のすすめ

アメリカのニュース専門放送局であるCNNが2015年に発表した「グルメ旅をしたい国」ランキングで、台湾は2位のフィリピンに大差をつけて堂々の1位!Facebookを使って行われたアンケートでは、3位はイタリア、4位はタイ、5位は日本でした。
台湾の多彩な食を徹底的に楽しみたい人には、自分たちで宿とスケジュールを組み立てられる個人旅行がおすすめです。さらに、一人よりグループで、できれば4人くらいが望ましいでしょう。多くの料理を味わえ、経験できる範囲が広がり、またお財布にも優しくなります。

個人旅行の初心者であれば、まず台北市内に連泊し市内で食べ歩きましょう。台北市内には料理や味のバリエーションが十分にそろっています。また、宿泊は食事の付かない素泊まりにして、食事回数を確保しましょう。素泊まりで2日、3度の食事とおやつを食べると、違った味やお店を8回も選べます。また、レストランだけでなく、夜市や地元のお店にも足を運びましょう。有名店や高級店だけでなく、夜市や地元の専門店(牛肉麵の店、朝ご飯の鹹豆漿店など)や、ローカルな食堂といった、どこでもおいしいものを見つけられるのが台湾の醍醐味なのです。

台湾のおすすめグルメランキング

台湾で食べるべきグルメについて、2015年の台湾旅行サイト「台湾でどうしても食べたい オススメのグルメとお店 ベスト10」では以下のようなランキングが発表されています。

1.火鍋(鍋料理)
2.牛肉麵・麺線(ソーメン)
3.魯肉飯・鶏肉飯(煮込んだ豚肉・鶏肉をご飯にのせた丼)
4.鹹豆漿(塩味の豆乳スープ、伝統的な朝ご飯)
5.マンゴーかき氷
6.胡椒餅(豚肉やニラの入ったおやき)
7.青菜炒め、鶏排(鶏の1枚胸肉のから揚げ)
8.粽(中華ちまき)
9.タピオカミルクティー

また、「暮らすように旅する。台湾」2017年3月の「おすすめ台湾の絶品グルメ-台湾旅行でこれを食べなきゃね TOP15」では、トップから5位までが牛肉麵・小龍包・鹹豆漿・火鍋(鍋)・魯肉飯・鶏肉飯。スイーツではマンゴーかき氷・パイナップルケーキ・葱油餅(ネギ入りお好み焼き)がランクイン。スイーツは別の機会にゆずるとして、鉄板メニューは、麺類であれば牛肉麵、ご飯であれば魯肉飯、そして小籠包、鍋、鹹豆漿であることがわかります。

ふかひれフカヒレのスープ       豆漿の専門店

筆者が体験した2017年3月の台北食べ歩き2日間では、朝食に鹹豆漿を2回、お昼2回は小籠包とローカルフードを。夕食2回はフカヒレのスープや鮑のコース料理、台湾料理でした。到着日の夕方に夜市に駆け込みましたが、本当にどこでも美味しい!朝食を2回とも同じものにしたのには理由がありました。1日目の現地の豆漿専門店にて、豆乳の味付けの注文方法がわからず、素味の豆乳をどんぶり一杯飲む羽目に。2日目はメニューをもらって印をつけたので、美味しいのが飲めました。

そして、薄餅油條や葱油餅等のサイドメニューも見逃せない美味しさ!ただ、量があったのでさすがに2日目は半分ずつに。今回の旅では、牛肉麵、魯肉飯、臭豆腐にはたどり着けませんでしたが、ぜひ味わいたい味です。

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台湾料理を作ってみよう!~旅の味を再現〜

グルメ旅の最後にもうひとつおすすめしたいのは、味の再現です。今回は、夜市や老舗の台湾料理店で食べた「菜脯蛋(ツァイボーナン、中華風切干大根入り卵焼き)」を作ってみました。

菜脯蛋の作り方

【材料】
・卵3個
・切干大根15g
・ネギ小口切り1/2本
・しょう油少々
・塩少々
・ごま油少々

【作り方】
1.水で戻して2cm程度に刻んだ切干大根を、しょう油で和えておく。
2.ネギはみじん切りにしておく。
3.卵は溶いて混ぜ、ネギと塩を加えて混ぜる。
4.熱したフライパンにごま油を入れ、切干大根を炒めて別の皿に取り冷ます。
5.ネギと塩を加えた卵液に炒めた切干大根を加えて、ごま油をしいた熱したフライパンに流し入れ、中火から弱火に加減。両面に焼き色がつく程度にこんがりと焼く。

【留意点】
・今回は日本の切干大根を使い、しょう油で味付けをした。15gは乾燥時の重量。
・台湾の切干大根は塩漬けを戻して使うためしょう油は不要だが、十分な塩抜きが必要。
・火加減には注意。火が強いと焦げやすい。

本格料理店のものと比べてみて

collageaa本格料理店の菜脯蛋      作ってみた菜脯蛋

みなさんも菜脯蛋(ツァイボーナン)を作ってみてはいかがでしょうか?日本で見慣れている卵とネギ、切干大根ですが、こうして組み合わせるとふっくらと素朴な優しい味に仕上がります。

試しに、3月に本格料理店で食べたものと今回作ったものを比べてみると、ふんわり度合が若干違いました。レシピには「フライパンが大きいと夜市で見かける平らな卵焼きになり、直径18㎝程度の小ぶりなフライパンでは高級店で出てくるパンケーキ風になる」とあり、卵3個で20cmのフライパンだと夜市風になります。夜市で食べたペタンコで薄い卵焼きの懐かしい味を思い出しました。

ぜひあなたも味の再現を

菜脯蛋(ツァイボーナン)は台湾では誰でも知っている卵料理で、家庭や食堂でもよく作られます。同じく好評だったのは「涼拌小黄瓜(キュウリのピリ辛浅漬け)」で、小龍包店の小皿料理を再現しました。
日本の食材でも作れる味はまだまだあります。楽しい食べ歩きの後は、ぜひ味の再現を。旅を徹底的に楽しみつつ、会話もはずんで、食生活も充実するなら、一石二鳥と言えるかもしれません。

この記事を書いた人

3度楽しめる美食の島!台湾グルメの楽しみ方と台湾料理の再現方法(グルメライター)

金森匡子(かねもりまさこ)

ライター

長崎県生まれ、東京在住。出版社や教育系の会社員を経て、ライターの道へ。会社員時代は企画作りから、インタビュー・撮影・執筆まで手掛けてきました。専門は教育分野で、幼児教育や環境教育、教育行政等。趣味は旅行、料理、歴史で、個人旅行で都市を歩き回るのが好きです。台北旅行は英語版を作成し、ブログに掲載しています。

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