子供が小さいうちは、熱が出たと思ったらあっという間に悪化して、入院となってしまうことがあります。また、入院治療が必要な疾患をもって生まれてくる子供もなかにはいることでしょう。私の子供も先天性疾患のため定期的に入院しており、これまでに10回付き添い入院を経験しました。
子供の付き添い入院は、子供の心配だけでなく同室の人への気遣いなどもあるため、とてもストレスがかかります。私も最初の入院では心身ともに疲れ果て、退院後に体調を崩してしまいました。
しかし、入院回数が増えてくるにつれて、ある程度のストレスは事前に準備した持ち物で解決できることがわかりました。当記事では、子供の付き添い入院を快適に送るために欠かせない5つの持ち物を紹介します。
【1】S字フックと買い物袋
付き添い入院が決まって最初に用意したい持ち物は、S字フックと買い物袋です。S字フックは少し大きめのものをサイズ違いでいくつか用意しましょう。買い物袋はスーパーなどでもらう手つきのポリ袋を、こちらも多めに用意します。S字フックと買い物袋はアイディア次第で色々な使い方ができますが、その中でもおすすめの使い方を4つ見ていきましょう。
入りきらない荷物を収納
入院すると、荷物は床頭台に入れることになります。しかし、この床頭台は数日間の入院を想定した造りになっているため、二人分の荷物を全て納めることは難しいですよね。そこで、S字フックと買い物袋を使って、収納力をアップしましょう。
まず、床頭台についているタオル掛けにS字フックをかけます。次に、よく使う持ち物を買い物袋に入れてS字フックに吊るして出来上がりです。私は持参したレトルト食品などを袋に入れて吊るしていました。また、紙オムツはパッケージごとでS字フックにかけられるので、自分が使いやすい場所に吊るせば、オムツ交換がスムーズに行えます。
おもちゃを置く場所として使用
子供にとって入院生活は退屈なものですので、おもちゃを持参する人も多いでしょう。遊ぶのはベッド上になりますが、そのまま置きっぱなしにするわけにもいきません。
そこで、ベッド柵に大きめのS字フックをかけ、買い物袋におもちゃを入れるようにします。子供が自分で動ける年齢であれば、好きなときに好きなおもちゃで遊んでくれます。まだ小さな赤ちゃんでも、親の手がすぐ届くベッド周りにおもちゃを置いておけば、いざというときにすぐあやすこともできます。
仮のオムツ用ゴミ箱として使用
自宅ではゴミ箱に捨てられるオムツも、入院中はオムツ専用のゴミ箱に捨てなくてはいけません。しかし、乳児期はオムツ交換の回数も多いですし、夜に変えることも多いですよね。昼夜問わず毎回捨てに行っていては、寝る暇もなくなってしまうでしょう。
そこで、夜間帯だけでも体を休められるよう、S字フックと買い物袋で仮のオムツ用ゴミ箱を作りましょう。私が付き添い入院したときには、夜間帯に数回オムツを交換し、朝起きてからまとめて捨てにいっていました。夜間に起き上がって捨てに行かなくていいので、少しは睡眠をとれていたように思います。
ただし、便が出た際には臭いや感染の問題があるので、交換したオムツはビニール袋に入れて口を縛ってから、その都度捨てに行くようにしましょう。
洗濯物入れとして使用
入院中も着替えはするので、必ず洗濯物が出ます。きれいな服と洗濯物は置き場を変えたいものですよね。そこで、S字フックと買い物袋で洗濯物入れを作りましょう。病院内で洗濯する場合は持ち運びしやすいですし、家族に持ち帰ってもらう場合もそのまま渡せます。
【2】延長コード
2つ目に必要な持ち物は、延長コードです。病室では使えるコンセントが限られるため、スマホや子供用にゲーム機を持ち込んだ場合、複数同時の充電ができません。また、入院中には医療機器を使用することもあるので、使えるコンセントは少なくなります。そこで活躍するのが、延長コードです。
延長コードがあれば、医療機器を使用していても、充電器を使うためのコンセントを確保できます。また、長さがあればベッド上まで引っ張れるので、充電しながらスマホを見たりゲームをしたりもできます。
付き添い入院を快適にするために用意する延長コードは、長さが1.5メートル程度、差込口が複数のものを選ぶようにしましょう。
【3】スポンジと食器用洗剤
子供の付き添い入院に必要な持ち物3つ目は、スポンジと食器用洗剤です。
入院時、箸やスプーン、コップは持参する必要があります。これらの持参品は自己管理となるため、自分で洗わなくてはなりません。特に入院中は衛生面に気を配らなくてはならないため、持参した食器は食器用洗剤で洗って清潔にしておく必要があります。
箸やコップ程度であれば洗面台での洗浄も可能なことがあります。また、洗い場が用意されていることも。洗う場所は病院によって違うので、必ずスタッフに確認しましょう。
【4】搾乳器
授乳期の子供が入院した際には、搾乳器を持ち物に加えておきましょう。なぜなら、入院中は乳腺炎にかかる可能性が高くなるからです。入院中の子供は体調や環境の変化から、おっぱいの飲みが悪くなりがちです。また、付き添い入院中はお母さんの食生活やストレスの影響から、おっぱいの出が悪くなることも。
実際に私も付き添い入院中に乳腺炎となり、高熱と痛みで大変な思いをしました。それからというもの、授乳期の入院には必ず搾乳器を持っていくようにしています。搾乳器があれば、おっぱいがいつもより張っているなと感じたときにすぐに絞ることができ、乳腺炎の予防に役立ちます。母乳をあげている場合には、搾乳器を忘れずに持っていきましょう。
【5】スリングとベビーカー
最後に紹介する持ち物は、スリングとベビーカーです。入院中は子供が泣くことも多いので、抱っこする機会が増えます。しかし、長い時間の抱っこは腰や腕に負担がかかります。また、両手がふさがるのでトイレすら行けない状況に陥ることも。
スリングがあると、お母さんの身体的負担を減らしながら抱っこができます。両手が空くので、抱っこしたままで自分の食事を摂ることも可能になるでしょう。ただし、点滴をしている場合にはひっかけてしまうことがあるので、注意が必要です。
また、ベビーカーも非常に役に立ちます。ベビーカーに乗せておけば、お母さんの体を休めることができるでしょう。もちろん、点滴中でも特に問題なく使えます。お母さんの体の負担を減らすためにも、スリングとベビーカーはぜひ持ち物に加えてください。
看病に専念できる環境作りが大切
子供の入院は、親にとってもストレスのかかるものです。もし付き添い入院が必要になった場合には、少しでもストレスを減らす環境づくりをしましょう。今回紹介した5つの持ち物は、付き添い入院中のお母さんの負担を軽くするのに役立つものばかりです。これらのものを上手に活用しながら、看病に専念できる環境を整えてください。付き添い入院は大変ですが、必ず退院できます。少しでも快適な環境を整え、入院生活を乗り切りましょう。