体重90kgから始めるフルマラソン! 半年のトレーニングで完走を目指そう

●体重90kgの肥満だった私が、もっと効率的に痩せるためにマラソンに挑戦した。
●マラソンのトレーニングで大切なのは「無理しない」「やりすぎない」。
●いきなり走るのではなく、歩くトレーニングからスタートして体力と筋肉を付けることが重要。
●マラソン初心者の私はマラソンのトレーニングとしてLSDを取り入れた。長くゆっくり走ることで、42.195kmの長距離に対応できる脚づくりを実施。
●初めてのマラソン大会は「地元の大会」「制限時間6時間以上」「高低差の少ないコース」を選択することがおすすめ。

長年のデスクワークと運動不足が原因で丸々と太ってしまった私。「何とかしなくては」と思い、まずはウォーキングを始めました。半年間のウォーキングを続けた結果、体重90kgまでの減量に成功。しかし、まだまだ肥満体型です。

もっと効率的に痩せる方法はないかと悩んでいたところ、地元で初めてのフルマラソン大会が開催されるという情報を入手しました。「これだ!」と思い、スポーツ用品店で少し高めのシューズとウェアを買って、マラソンのトレーニングを開始しました。

トレーニングの方針は「無理しない」「やりすぎない」。マラソンのトレーニングを始めた、もともとの目的はダイエットです。健康のために体を壊しては意味がありません。しかし、せっかくマラソンに参加するのなら完走できる大会に出場したいですよね。

そこで今回は、体重90kgだった私がフルマラソン完走に向けて実行した「ゆるい」トレーニング方法と、初めてのマラソン大会で完走するために注目した大会選びのポイントを紹介します。

「無理しない」「やりすぎない」マラソントレーニング方法

「走る」という行為は、思っているより体に負担がかかります。何の準備もなしにいきなり走ると、あっという間に体を壊してしまいます。特に足を故障すると、完治するまで何カ月、もしかしたら何年間も時間がかかってしまい、走ることはおろか日常生活にまで影響が出てしまうことも。そうならないためには、どうしたらいいのでしょうか。私はまず、歩くだけのトレーニングからスタートしました。

まずは歩くだけのトレーニングで、着実に筋肉と体力を身に付ける

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マラソン大会は冬に開催されることが多いため、準備として半年間を見込むと、必然的に初夏から冬にかけてトレーニングを行うことになります。私がトレーニングを開始したのは6月のことでした。

冒頭で紹介したように、マラソンのトレーニングを始める半年前からウォーキングをしていました。しかし、これはトレーニングというよりも、時間があるときにちょこちょこ歩くだけです。マラソン大会に出場することを決めて、もう少し真剣にやろうと思うようになりました。

歩くだけのトレーニングとはいえ、夏場のトレーニングは体重90kgの私にとって、かなりしんどかったです。日中は仕事もありますし熱中症が怖いので、早朝5時に起床して身支度を済ませ、90分のウォーキングを行う。このトレーニングを9月ごろまで続けました。

3か月間のウォーキングを続けた結果、体重を85kgまで減らせました。一般的に見ればまだまだ肥満ですが、実際に5kg痩せると鏡で自分の顔を見たときに何となく細くなった気がしたし、トレーニングを開始したときよりも体力が付いたせいか、歩くことが楽に感じられるようになりました。ふくらはぎにも筋肉が付いたような気がします。

ウォーキングで成果を感じられたことと、秋になり少しずつ涼しくなってきたこともあり、いよいよ走るトレーニングを開始しました。

体力と筋肉が付いたので、ゆっくり長く走る「LSD」を中心に取り組んだ

走るトレーニングには、いくつもの種類があります。走るペースを少しずつ上げていく「ビルドアップ走」、一定のペースで走る「ペース走」、疾走と休息を繰り返す「インターバル走」などが、その一例です。これらは体への負担が高いトレーニングでもあります。

初めてのマラソンのトレーニングで、そこまでやるのはしんどいな……そう感じた私が注目したのが「LSD」というトレーニング。これはロング・スロー・ディスタンスの略語で、一言で説明すると“長い距離をゆっくり走るトレーニング”のことです。

最初から長い距離を走るのは難しいので、とりあえず30分間と時間を決めて、ゆっくり走るトレーニングからスタートします。トレーニングを続けながら、走る時間を30分から1時間、1時間から90分と増やしていき、最終的には2時間で15kmを走れるようになりました。

腹八分目のトレーニングを継続させることがコツ

半年間といっても、マラソンのトレーニングを継続するのは難しいと思う人もいるでしょう。しかし私は、トレーニングをさぼろうという気持ちになることは少なかったです。それは、私が腹八分目のトレーニングを心がけていたからです。

トレーニングをしていると「今日は何だか調子がいいな」と感じる日があると思います。そういう日は、普段よりがんばろうという気持ちになりがちです。しかし、そこはぐっと押さえて、いつも通りのペースでトレーニングを心がけました。気持ちとしては腹八分目といったところでしょうか。そうすれば「今日のトレーニングはこれくらいにして、また明日がんばろう」という気持ちになります。このように「無理しない」「やりすぎない」がトレーニングを継続するコツだと思います。

初めてのマラソン大会を選ぶときのポイント

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マラソン大会の検索と、エントリーに使うサイトは「RUNNET」が定番です。RUNNETを見ると、大きな大会から小規模な市民マラソンまで、数多くのマラソン大会が開催されていることがわかります。

マラソン初心者だった私は、出場するマラソン大会の条件を次の3つに絞りました。

1. 地元の大会
2. 制限時間は6時間以上
3. 高低差の少ないコース

条件としては、この3つが重要です。走っているときに何かの事故に遭う可能性もあるので、「地元の大会」を選択します。また「制限時間は6時間以上」の大会がいいでしょう。この時間ならば、LSDのトレーニング時と同じペースで走れば完走できます。そして最後の重要なポイントは「高低差の少ないコース」を選択すること。坂道の多いコースは、思っているより負担が大きいです。マラソン大会のホームページなどに、実際のコースに合わせて高低差が記載されていることがあるので、エントリーする前にしっかり確認しましょう。

体重90kgだった私でもフルマラソン完走の達成感を味わえた

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走ったことがない人にとって、フルマラソンはつらくてしんどいだけのスポーツかもしれません。しかし、完走後に味わう達成感は、走ったことがある人にしか感じられない格別の体験です。

マラソンは、走っているときは「もう嫌だ」と思っていても、実際に完走してみると「次はもっと速く走りたい。2回目もチャレンジしたい」と思うようになる不思議なスポーツです。ダイエットの一環で始めたマラソンのトレーニングでしたが、完走したことによって、さらに自分の体と真剣に向き合うようになりました。

このように奥が深いスポーツのひとつであるマラソンですが、体重90kgだった私も完走することができました。運動不足を感じていて、何かスポーツを始めたいのなら、ぜひマラソンにチャレンジすることをおすすめします。

この記事を書いた人

体重90kgから始めるフルマラソン! 半年のトレーニングで完走を目指そう

村上英輝

ライター

20年間のWebクリエイター経験を活かし、WordPressやSEOに強いライターとして活動中。難しいことを分かりやすく伝えるをモットーに執筆しています。セキュリティやWeb制作技術の解説などが得意分野。趣味は読書・散歩・マラソン・写真です。

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