生後3ヶ月を迎えた我が子が、夕方になると決まってぐずりだすようになりました。ミルクは飲ませたし、おむつも替えたのにナゼ……。 泣きぐずる幼子を放置するわけにもいかず、家事は中断。抱っこして部屋をひたすらウロウロ……文字通り「右往左往」するばかり。特に、家事に追われる忙しい時間帯を直撃するため、ストレスは日に日に溜まっていきます。
どうやらこの現象は「黄昏泣き」と呼ばれているようです。「原因は?どうしたら泣きやむの??」疑問と不安が募る日々。それでも諦めず、試行錯誤を繰り返しました。毎日の研究、実践の甲斐あってか、ついに私は赤ちゃんが泣きやんでくれる方法を編み出すことができたのです。
今回はママ・パパを苦しめる黄昏泣きの原因と対策法をご紹介します。
ママだって泣きたい!黄昏泣きって何?
別名は「夕暮れ泣き」、「3ヶ月コリック」
生後3〜4ヶ月ころ。夕方になると赤ちゃんが泣いてぐずりだす現象を「黄昏泣き」と言います。「夕暮れ泣き」や「3ヶ月コリック」とも呼ばれ、多くの赤ちゃんが経験します。
早い子では生後3~6週ころに始まり、5ヶ月ころには次第におさまっていきますが、個人差も大きく、直接的な原因もわかっていません。一説では、赤ちゃんの脳が未発達であるため、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかないことが関係しているとも言われています。
考えられる要因は複数あり
直接的な原因は不明とされていますが、黄昏泣きを誘発する潜在的な要因として以下のようなものが挙げられています。
・空腹感
・胃酸の逆流
・ガスが溜まっている
・母乳中の牛乳たんぱく質や人工乳による消化不良
・ゲップをうまく出せない
・腹部飽満および栄養過剰
・早産
・母親の喫煙
オススメの黄昏泣き対策9選
A.要因を取り除くパターン
誘発要因による不快感を取り除くことで、ぐずりがおさまる場合があります。
【1】オナラをさせる
赤ちゃんがいきんでいたり、キックするように足をばたつかせていたり、オナラが臭かったりする場合は、ガスが溜まっている可能性が大。オナラをさせてガス抜きをしてあげましょう。
自転車をこぐような動きで足の曲げ伸ばしをしたり、おへそを中心に「の」の字を書くようにお腹をマッサージしたりすると良いでしょう。また、うつぶせに寝かせると腹部が圧迫されるので、オナラが出やすくなります。その際は、窒息しないよう目を離さず、出ない時は無理させないようにしましょう。
綿棒にベビーオイルなどをたっぷり塗っておしりの穴に2cmほど出し入れする「綿棒浣腸」は、便秘だけでなく溜まったガスを出す際にも有効です。
【2】空腹度、満腹度を調節する
前回の哺乳から時間が空いていて、空腹のようであればミルクやおっぱいを与えてみましょう。ただし、あげても泣きやまないからと沢山与えすぎると、逆にお腹がいっぱいでぐずりだすパターンもあります。
赤ちゃんは満腹中枢が未発達であるため、与えれば与えられた分だけ飲んでしまうので注意!最後にはゲップと一緒に大量に吐き戻して、スッキリした顔をしているということも。哺乳後に口から垂らすようにおっぱいを戻している場合は、満腹の可能性が高いです。
【3】ゲップをさせる
飲んだばかりでなくても、お腹に空気が溜まっていて苦しいということもあります。ゲップをさせてみるのも良いでしょう。
肩に乗せるように縦抱っこし、背中をさすったり、トントンしたりする方法でも出ない時は、うつぶせに寝かせてしばらく背中をさすってやると効果的です。その後、体を起こしてあげ、ママの体にもたれかけるように座らせてみましょう。その状態でしばらく様子をみると、ゲップが出やすくなります。
【4】母乳の質を向上させる
母乳育児の場合、ママの食べ物は乳質に影響を及ぼします。食生活を見直し、消化の良い乳質になるよう心がけましょう。
卵や牛乳、脂質を過剰に摂取すると、母乳の成分も脂っこくなり、消化しにくい状態になってしまいます。食生活にも注意して赤ちゃんの消化不良を防ぎ、ぐずりの要因を減らしてみましょう。
【5】脳への刺激を減らす
赤ちゃんの脳は、刺激に対して非常に敏感です。人が沢山いる所へ出かけたり、テレビなどの音が常に流れていたりすると、それがストレスとなって黄昏泣きや夜泣きが始まることもあると言われています。
神経質な赤ちゃんは影響を受けやすく、ぐずったり、癇癪を起こしたりすることも。日中静かに過ごす時間を作り、黄昏泣きを予防しましょう。
B.赤ちゃんの感覚に訴えてみるパターン
「何か苦しいよ~!」と赤ちゃんがパニックになっている場合は、あえて刺激を与えて赤ちゃんの気を一瞬そらしてあげるという方法もあります。
【6】視覚的な刺激を与えてみる
部屋が薄暗いなら電気をつける、逆に明るいなら電気を消してみるなどして、赤ちゃんに視覚的な刺激を与えてみましょう。
赤ちゃんは光の刺激に敏感であるため、「ハッ」と気づくように泣きやむこともあります。その後、ベットメリーを回して見せたり、ひらひらするリボンや紙などを目の前で揺らしたりしてあげると、そちらに気を取られて落ち着いていくことも。視覚的に捉えやすい赤色のおもちゃや光るおもちゃなどを見せてあげるのも良いでしょう。
【7】聴覚的な刺激を与えてみる
聴覚的な刺激として、ママのお腹の胎内音に似た音を聴かせてみましょう。ママのお腹の中にいたころ、赤ちゃんはママの心音や血液の流れる音をずっと聞いていました。その音は、赤ちゃんが最も落ち着く音なのです。
胎内音に似た音が流れるおもちゃやメリーなども売られていますが、掃除機や洗濯機の音なども胎内音に似ていて、好きだという赤ちゃんも多くいます。クラシックのCDやオルゴールなど、赤ちゃんが普段気に入っているメロディがある場合はそれを聴かせてみるのも良いでしょう。
【8】触覚的な刺激を与えてみる
肌に直接触れてマッサージしたり、お風呂に入れてみたりして、感覚的な刺激を与えてみましょう。視覚や聴覚に訴えてもダメという時は、一番発達している触覚に訴えるのが有効です。裸にし、ママと肌でふれあいましょう。
我が家では、お風呂が一番効果的でした。
【9】環境を丸ごと変えてみる
違う部屋に行く、外に出る、車に乗せてドライブするなどして、周囲の環境をガラリと変えてみるという方法もあります。
昔から「天井が変わると赤ん坊は泣きやむ」と言ったりしますが、室温、音、光の加減などが突然変わることで赤ちゃんは落ち着きを取り戻すこともあるようです。集合住宅で隣への音が気になるのであれば、ドライブや散歩がベストな方法ですね。
まずはママが心を落ち着けよう
ママがストレスを溜めると、それが赤ちゃんに伝わってもっと大泣きに……という悪循環が起こります。よって、気分転換は重要!
本当にどうしようもない場合、我が家では赤ちゃんを安全な場所に寝かせ、「ちょっと泣いたくらい大丈夫。死ぬわけじゃないし。」と呪文のように自分に言い聞かせながらお茶を一杯飲むようにしました。すると、鬼の形相の我が子も愛しく思えるので不思議なものです。
「夕方は赤ちゃんがぐずる」ということを念頭に置いて一日のスケジュールを見直してみるのも良い手です。夕飯のメニューを作り置きしたり、インスタント食品やお惣菜を取り入れたりして時間短縮を図り、夕方の時間を空けてみてはいかがでしょうか。心の余裕を持って我が子とじっくり向き合えるはずです。
永遠に続くかとも思える魔の時期ではありますが、多くは1ヶ月ほどで終わるようです。様々な対策法をアレコレ組み合わせて乗り切ったことで、私は母として一皮むけたような気がしています。
同じお悩みを抱えた全国のママ・パパは、ぜひお試しくださいね。