女性の海外ひとり旅は、国内ひとり旅に比べハードルが高いと思われがちですが、行ってみると意外と何とかなるものです。自分の行きたいところにだけ行けるという自由さも魅力ですし、人との出会いも誰かと一緒に旅するときよりも多いです。何より、自分ひとりでも何とかなった!という達成感は何ものにも代えがたく、その後、わたしは海外ひとり旅にハマって、毎年のように出かけていました。
この記事では、女性海外ひとり旅を楽しむためのコツやおすすめ都市を、女性海外ひとり旅歴7年の筆者が経験にもとづいてご紹介します。この記事を読んで、海外ひとり旅をする女性がより増えることを願っています。
リサーチは念入りに!
行って戻ってくるまでが旅ですので、はじめての旅であれば慎重に準備するに越したことはありません。あまり情報を入れすぎると、旅に出ても予定調和な感じがして面白みに欠ける部分もありますが、初めてのひとり旅ならば、安全情報やその国(都市)に関する情報をインターネットやガイドブックなどで、旅に出る前に調べることをおすすめします。安全情報に関しては外務省の海外安全ホームページ、観光地に関する情報はその国や都市の観光局の情報が一番充実していると思います。
ガイドブックは個人旅行向けの『地球の歩き方』、どちらかと言えばツアー向きの『るるぶ』が2強かなと思います。最近では、女性向きの『ことりっぷ』や『ララチッタ』などもあります。
国内のガイドブックがない場所でも、英語版の『Lonely Planet』などでは販売されているケースもあります。電子版のガイドブックの中には、必要な部分だけを購入できるものもあるようです。もし購入したガイドブックが荷物になるようでしたら、旅の途中でいらない部分を捨てたり、必要な部分だけコピーして持参したりする方法もあります。
ガイドブックを買うことが難しければ、図書館で借りることもできます。東京ならば、青山一丁目に旅の図書館もありますよ。ガイドブック以外に、雑誌の特集なども旅の参考になると思います。もし、調べてもわからないことが出てきたら、地球の歩き方、フォートラベル、トリップアドバイザーなどの旅関連の掲示板で質問してみるのもいいかもしれません。
今は旅にスマホを持参することも多いので問題ないかもしれませんが、訪れる国の簡単なあいさつや数字などは事前に覚えたほうが良いでしょう。特にパリでは、お店であいさつするかしないかで接客態度に差が出ることもあります。ロンドンの地下鉄駅では、扉を押さえていてくれる人にはあいさつをし、後ろから来る人のために扉を開けておくのはマナーになっています。その国で失礼にあたることも事前に調べておくと、海外でトラブルになりにくいかもしれません。
女性ひとり旅で気を付けたいこと
はじめての海外ひとり旅におすすめの持ち物
はじめての海外ひとり旅で持っていったほうが良い持ちものとしては、三種の神器(現金、クレジットカード、パスポート)以外に以下のアイテムがあげられます。
・洋服の中に隠せるタイプの貴重品入れ
・ウェットティッシュ
・スマホや充電器
・変換プラグ
ドライヤーなどを持参する場合は、海外対応タイプを選びましょう。
もし足りないものがあっても、ツアーなどで予定が決まっていなければ、必要なものを現地調達することも可能です。
現地での過ごし方で注意すること
はじめての海外ひとり旅では、夜はあまり出歩かず、ホテルに到着する時間もなるべく日没までにしましょう。日本のようにおしゃれをしすぎると、他の国では浮く可能性があり、スリなどにも狙われやすくなります。歩き方は、あまりきょろきょろせずに、背筋を伸ばして素早く歩くと良いでしょう。
1人での食事に慣れていない方へのアドバイス
海外ひとり旅で一番困るのは、1人での食事かもしれません。対処方法としては、お酒が飲める人は、軽く飲むと周りの目があまり気にならなくなります。
また、デパートなどのフードコートやカフェ、アジアならば屋台などの利用もおすすめです。最近ではおしゃれな市場も増えていますので、市場内で食べるのもあり。デパ地下やスーパー、パン屋さんでテイクアウトして、ホテルの部屋や公園で食べるのもいいです。
もし1人の食事が寂しいならば、旅の掲示板やホステルで食事相手を見つけるのも良いかもしれません。わたしも1度「地球の歩き方」掲示板の旅仲間募集のコーナーで夕食の相手を見つけました。
また、現地の人に食事に誘われた場合は野性の勘も大切にしてみてください。普段なかなか断れない方も、怪しそうな人の誘いにはNOと言いましょう。
ハプニングを適度に楽しもう!
ひとり旅の一番の楽しみは、偶然の出会いかもしれません。飛行機の隣の席にたまたま座った人と話し込んだり、通りでたまたま出会った人と話したり……。海外を旅しないとなかなかできない経験です。
偶然の出会いとしては、観光案内所やチラシなどで知ったイベントなどに参加してみるのもおすすめです。ガイドブックに載っていないお気に入りの場所を発見するのも、旅の楽しみのひとつ。予定はあまり決めすぎず、自分のアンテナに引っかかった場所に寄り道してみましょう。
わたしは初海外ひとり旅の1泊目でホテルのダブルブッキングにあいました。また、飛行機に乗り遅れたこともあります。そのときは大変だった記憶しかないのですが、のちのち考えると、自分で何とかすることができて自信がつきました。もし自分で何とかできなかったら、人の助けを借りてみるのも良いでしょう。
海外ひとり旅をすることで、日本のことが客観的に見られるようになれるのも旅の楽しみのひとつ。個人的には、トイレの違いは国によって驚かされることもいっぱいでした。
ロシアの空港では便座に靴跡がついていましたし、バルセロナのスタバではトイレに鍵がかかっていて、便座なしでした。日本の温水洗浄便座付きトイレのありがたさが身にしみました。
独断と偏見で選ぶ!はじめての海外女性ひとり旅おすすめ都市3選
22ヶ国(ひとり旅は17ヶ国)を回ったわたしの経験をもとに、はじめての海外女性ひとり旅にぴったりの都市を3つご紹介します。
【1】台北
夜市や豆漿(豆乳の一種)店など、1人で食事できるスポットが多い台湾。日本からも近く、航空機代も安く済みます。治安が良くて、人も親切です。国内でもひとり旅をしたことがない方には、特におすすめします。
【2】プラハ
物価も安く、クラシックコンサートや美術館、キャラクターグッズなど、女性の好きなものがそろっているプラハ。治安もそれほど悪くありません。直行便がないので、乗り換えには少し注意が必要です。
【3】ヘルシンキ
日本からの直行便があり、ヨーロッパの中では日本から比較的近いヘルシンキ。人も親切で、夏は22時くらいまで明るいため、夜遅くに町歩きもできます。町の規模が小さいので、かなりの場所を歩いて回ることも可能です。ムーミンや雑貨好きにおすすめ。ストックホルムなど他の都市にも足を伸ばせます。
旅の主役はあなた!
上のトピックでは、はじめての海外女性ひとり旅おすすめ都市をあげましたが、ベストは「自分がどうしても行きたい場所に行くこと」です。
わたしの好きな都市はバルセロナ、パリ、ニューヨークの順ですが、はじめての海外ひとり旅ではちょっとハードル(治安など)が高めかなと思います。それでも、そこにどうしても行きたいのであれば、そこに行くのが一番だと思います。
海外ひとり旅は、旅に出るまで(リサーチしている段階)、旅の途中、行った後(旅の記憶を思い出しているとき)、と3度おいしい経験です。
もし旅に出ることを迷っている方がいらっしゃったら、思い切って旅に出てみてください。日常からのリフレッシュ効果もありますし、普段の自分とは違う部分も発見できるかもしれません。