スピーチやプレゼンなどで、相手を自分の思い通りに動かすためにはどうしたらいいだろうか。それには、催眠術の話し方を応用すればいい。催眠術は、相手を自分の言葉通りに動かす技術だ。
テレビなどで、催眠術師の言う通りにタレントが踊り出したり、ワサビを大量に食べたりするのを見たことがあるかもしれない。催眠術は、人の性格を変えることも可能になる。そんな技術をプレゼンやスピーチなどに使えば、相手を思い通りに動かすことも夢ではない。
私はこれまで2年間、催眠術の第一人者である吉田かずお氏に、マンツーマンで催眠術を学んできた。吉田かずお氏は催眠術歴50年以上の「催眠術界の天皇」といわれるほど、催眠術を代表する人物だ。彼ほどうまい催眠術師はいない。
これから、私が吉田かずお氏から学んだ催眠術の話し方の大事なコツをお伝えする。あなたの話に少し取り入れるだけでも、高い効果が期待できるだろう。
催眠術のコツは「少しも相手に考えさせないこと」
催眠術の話し方のコツは、考えさせないことだ。相手に考えさせてしまうと、気がそれたり、反論が浮かんだりして目が覚めてしまうことになる。催眠術は、相手の頭にすんなりと受け入れられなければ効果が半減する。そのため、考えさせないようにしなければならない。これは
、スピーチやプレゼンなどでも同じことだ。相手に考えさせると、話がスムーズに進まなくなるのだ。
まずは、吉田かずお氏の動画を見て催眠術の雰囲気をつかんでほしい。
寝ぼけている人に話すように話そう
考えさせないためには、相手を寝ぼけている人だと思おう。寝ぼけている人は、ほとんど考えることができない。こちらの話に少しでもわからないことがあれば、寝ぼけている人には聞いてもらえないか、眠られてしまうだろう。
頭を使わせない話し方をすると、相手は考えなくなり、あなたの話はどんどん相手の頭に入っていくようになる。相手があなたの言うことを聞くようになるのだ。そのためには、寝ぼけた人に話すように、話し方や言葉づかいに気を付けることが大切だ。
何も頭を使わせない言葉を選ぼう
具体的にはどうしたらいいか。一番大事なのは「言葉づかい」だ。相手が知っている言葉を選んで、専門用語はあまり使わないほうがいい。使うときは必ず説明してから使おう。これは、よくいわれる“わかりやすい話し方”と同じだ。
簡単な言葉を使うだけでは足りない
さらに、簡単な言葉であっても頭を使う言葉があるのを知っているだろか。これらをなくさなければならない。例えば「左手、右手」と言われて、あなたはどちらの手かわかるだろうか。多分わかると思う。しかし、寝ぼけている人は「左手」と言われてもすぐにはわからない。
左手と言うと「あれ、どっちの手だ?」と、相手に少しでも考えさせてしまう。そうすると目が覚めて、こちらの言葉が入りにくくなるのだ。起きているときであっても、左手、右手が混乱することもある。左右の区別が苦手な人もいる。相手がそのタイプの人なら、考えさせてしまうだろう。
では、具体的にどんな言葉を使ったらいいだろうか。「左」「右」ではなく「こちら」「あちら」。「来週まで」では迷うので「何日まで」。「ですけどね」「ですが」など含みを持たせず「です」「ます」と言い切る。また、「柔らかい」「いい気持ち」「グニャグニャ」「使いやすい」などのように、簡単で、なおかつ迷わない言葉を使おう。
イメージをさせるときの注意点
また、イメージさせる言葉にも、気を付けたほうがいい。例えば「海にいることをイメージしてください」と言う場合、海に行ったことがない、または海で溺れたことがある人もいるかもしれない。わからないときや、嫌なことがあるときは、そこで相手の思考が働くのだ。
簡単な言葉でも、相手にイメージ力がなかったり、知らなかったりすると考えさせてしまう。だからこそ、想像力を働かせて、相手が受け入れやすい言葉を選ぼう。吉田かずお氏は「グーンと力が抜ける」「フワーっと倒れる」といったような、直感的ですぐイメージできる言葉を使っている。
こうした少しの言葉づかいにも気を付けないと、深く催眠術をかけることができない。簡単な言葉でも、相手に頭を使わせるかもしれないことを覚えておこう。
相手の考えそうなことを先回りして奪っておく
さらに、相手の思考を奪ってしまおう。先回りして相手を誘導するのだ。催眠術では「左手」と言うときには、左手を触ってあげる。すると、相手は考えずにわかるのだ。また「肩の力がフーッと抜ける」と言うときも肩に触る。そうすれば、頭を使う機会を少しでも減らすことができる。こうやって丁寧に先回りするのだ。
もちろん、スピーチやプレゼンでは、相手に触れられないことが多い。ただ、触れるのが大事というより、相手が考えそうなことをこちらが先にやるのがコツだ。
指差しや手かざしをして丁寧に誘導する
催眠術では、指を差したり、手をかざしたりする。「手のひらをジーッと見て」と言うときには、手のひらを指差す。もし指を差さなければ、手のひらってどこだろう、手のひらのどこを見るのだろうと考えさせてしまう。
続いて、吉田かずお氏の動画を見てみよう。
座っている女性に対して、まっすぐにペンライトの先を見るように促している。あごを手で触れて上を向かせ「ちょうどまっすぐに」と言いながら、指差しでまっすぐに視線を導いている。
プレゼン中なら「左の図を見てください」と言わずに、指を差しながら「ここを見てください」と言ったほうが頭を使わない。左と言っても、左上なのか、左下なのか迷うかもしれない。迷ったり、探させたりすることがないようにしよう。
プレゼン資料の正しい使い方
また、イメージしにくいものは写真や動画を見せたほうがいい。テレビでは発言をテロップにしたり、わかりにくいものはイラストや写真が出てきたりすることが多い。これは、見ている人が頭を使わなくてもいいようにしているのだ。
ただし、スピーチやプレゼンを聞いてもらうときには、相手に資料を渡さないほうがいい。資料を渡すと、資料のほうに頭がいってしまうからだ。紙が何枚もあって、混乱するようなものならなおさらだ。あなたの話に集中させよう。
資料は渡さずにスクリーンに映す、または自分で実物を持ってくる。また、何かを見せるときも、いつまでも見せておかずに使い終わったらしまったほうがいいのだ。相手の気が散らないようにしよう。
催眠術を取り入れて、思い通りに人を動かそう
催眠術を取り入れれば、あなたの話は、もっと相手に受け入れられやすくなる。思い通りに人を動かすこともできるだろう。この記事でお伝えしたことは、相手を思い通りに操り、性格まで変えてしまう、催眠術で使われている方法だ。
繰り返しになるが、催眠術の一番のコツは、頭を使わせないことである。それにより、相手は素直に言うことを聞くようになる。聞き手が寝ぼけている人だと思って、少しも考えさせないように話すことが大切だ。
そのためには、言葉に気を付けること。簡単な言葉を使い、考えさせる言葉をなくすのだ。そして、相手が考えそうなことを先回りして見せよう。そうすれば、あなたの誘導通りに話が進み、相手はあなたの思い通りに動いてくれるだろう。
本記事では、催眠術のコツの一部をご紹介したが、催眠術はこれだけではお伝えしきれない。さらに詳しく学びたい方は、吉田かずお氏にお問い合わせを。
吉田かずお
電話:090-5533-8823