エーゲ海にひっそりと佇む「パロス島」は、神話の国ギリシャ・アテネから飛行機で40分ほどの場所にある小さな島。パロス島の白と青を基調とした街並みは、まるでファンタジーの世界に入ったかのように美しく、異国情緒にあふれています。
しかし、ここは日本人にはあまり知られていない島なのかもしれません。
今回は「パロス島」の魅力を、とあるきっかけで滞在することになった僕が余すところなくご紹介していきます。
ギリシャの個性的な島々をサクっとご紹介!

ギリシャにある離島の数は約3,300にも及ぶといわれています。その内、人が住んでいる島の数は約200。日本人にも知られている島としては、以下の3つが挙げられます。
- 新婚旅行や結婚式などで人気の「サントリーニ島」
- “エーゲ海に浮かぶ白い宝石”とも呼ばれ、風車で有名な「ミコノス島」
- 古代ミノア文明が栄えていた「クレタ島」
他にもギリシャには、女神ミロのヴィーナスが発見された「ミロス島」やヨハネの騎士団が攻防を繰り広げた「ロドス島」など、個性的で魅惑な島がたくさん浮かんでいます。
日本人がいない「パロス島」
数多あるギリシャの島の中で、今回ご紹介したいのが「パロス島」です。パロス島は、ギリシャの首都アテネから飛行機で40分ほどの場所にある小さな島。ここは先ほど挙げたサントリーニ島やミコノス島などに比べて、知っている方はあまり多くないのではないでしょうか。
実際、パロス島に住んでいると日本人に出会うことがほとんどありません。もっと言うと、アジア人と顔を合わせることもほとんどなく、たまに見つけるとホッとした気分になるくらいです。初めて訪れたときは、日本円を両替しようと思って両替所に行ったら、店員さんが困った顔をして上の人に確認し、ようやく両替ができたという少し新鮮な経験もしました。
しかし、パロス島は「ヨーロッパのベストアイランド1位」に選ばれるほどヨーロッパの人たちには大人気の観光地で、カップルからお年寄りまで各国からたくさんの人々が集まってくる島です。パロス島の街並みは、白と青を基調としたファンタジーの物語に出てきそうな雰囲気で、歩いているだけで楽しめます。
一方で、少し田舎のほうまで行くと猫や犬、山羊、馬、鳥など普通に動物が歩いているくらいのんびりしている島でもあり、殺人は一回も起こったことがないくらい治安がいい島としても有名です。
ちなみに、パロス島のすぐ近くにある「アンティパロス島」には、ハリウッドスターの別荘があるともいわれています。
ここは外せない!パロス島でぜひ行っておきたい3つの街
ここからは、パロス島で訪れたい3つの街をご紹介していきます。フォトジェニックでインスタ映えすること間違いなしです。
【1】「パリキア」風車と教会と広場がある中心地
パリキアはパロス島の中心地。フェリーで行ったときの玄関口でもあり、パロス島で最も多くの人がここに訪れます。
フェリー乗り場のすぐ前には、パロス島の中心を象徴する小さな風車のような建物が待ち受けていたり……
ギリシャ正教のシンプルで可愛らしい教会だったり……
開放感のある大きな広場があったりするのが、パロス島の中心地パリキアの特徴です。
他にも中心地ということもあり、海岸沿いにカフェやレストラン、少し小径に入るとおしゃれなベーカリーや洋服屋、お土産屋さんなど、たくさんのお店が立ち並んでいます。
また、フェリー乗り場から少し歩くと、リゾート地として海水浴を楽しめる透明度の高い海も広がっています。
【2】「ナウサ」海沿いから望んだ斜面が映える小漁村
ナウサは、先ほどご紹介したパリキアからバスで約20分のところにある、パロス島で2番目に観光客が多い小さな漁村です。
海沿いの街ということもあってか、漁をするための船が港に所狭しと並んでいるのが印象的です。
青ベースの机と椅子が映える、開放感のあるレストランやカフェもあります。また、かわいらしい小径だけでなく、パリキアにはないようなおしゃれなお店や、夏になるとナイトライフを楽しめる街としても知られています。
その他にも、ナウサの中心には石畳が敷かれた少し広めの通りがあり、そこにはなぜかアヒルや鴨のような鳥が歩いていることもあるくらい穏やかな街です。
【3】「コストス」猫が歩く小さな田舎町
コストスは、パロス島のやや高地にある小さな田舎町。パリキアからバスで15分くらいの場所にあります。
とにかく“のんびりしている”というのが印象的な街で、街の小さなカフェでは、おじさんやおばさんが昼間から仲良さそうにコーヒーなどを飲みながら、世間話に花を咲かせていてなんだか楽しそう。
コストスは、パロス島の他の街よりも一段と動物がいろいろなところに歩いていて、その中でも特に多いのが猫。歩いていると、本当にあちこちから顔を出してきます。
また、猫の他にも犬や鶏、山羊や馬などが道を歩いていることもしばしば。この街で僕が特に印象的だったのは、花壇にリクガメが猫と一緒に座っていたことです。
ギリシャの田舎の気分を味わいたい方は、ぜひ足を運んでみてください。田舎ののんびりとした雰囲気に心も身体も癒されるかもしれません。
パロス島で食べたい絶品グルメとエーゲ海を一望できる穴場カフェをご紹介!
最後に、パロス島に行ったら食べておきたいグルメと、ギリシャのリゾート気分を感じられるような穴場カフェをご紹介していこうと思います。
【1】ボリューム満点なギロピタが絶品「KARGAS」
1つ目は、ナウサの街にある「KARGAS」というお店です。ここはギリシャの料理で有名な「ギロピタ」が食べられる街の小さなファストフード店。
店内に入り、おじさんに注文をすると、その場でギロピタを作ってくれます。この店のギロピタは、肉の種類をポークかチキンか選択することができます。また、苦手なもの(トマトや玉ねぎなど)があったら、注文のときに伝えれば自分好みのギロピタを作ってくれるという優しさもあるお店です。特にないときは「Everything」と言えば、すべての具材を入れてくれます。
値段は2.8ユーロ(約300円)という、とてもリーズナブルな価格です。写真で見るよりもジューシーでボリュームがあるので、これだけでお腹いっぱいになること間違いなし!このお店はイートインもテイクアウトも両方できるので、休憩がてら店内で食べるのもよし、ナウサの街を歩きながら堪能するのもよしです。
【2】素朴で家庭的なムサカを堪能できる「Aromas」
「Aromas」はパリキアにあるギリシャ料理を堪能できるお店です。雰囲気はリゾート地にあるよくある開放的なお店とは一風変わっていて、なんだか森の中にありそうなテイスト。
ここでは家庭的なギリシャ料理が楽しめます。
このお店で食べられるギリシャ料理の中でも有名な「ムサカ」は、ギリシャの家庭にありそうな温かい器に入っていて素朴な味が特徴的。
「ギリシャサラダ」は、てっぺんの大きなチーズを支えるように新鮮な野菜がたっぷりと入っていて、ギリシャ名物のオリーブがアクセントとして効いています。
リゾート地にありながら、自然と一体になったようなレストラン「Aromas」。素朴で家庭的なギリシャ料理を堪能できるこのお店で、日本では味わえないような至福のひとときを過ごしてみるのもいいかもしれません。
【3】海風が心地よいカフェ「KaKaO」
「KaKaO」はパリキアのフェリー乗り場から海岸沿いを歩いて、5分くらいの場所にある海風が心地よいカフェ。
海に面した高台に位置していて、窓がなく、とても開放的で全席がテラス席のようなつくりになっています。
特に、海沿いの席から一望できるエーゲ海の景色に心が奪われること間違いなし。メニューは、ギリシャコーヒーや紅茶、ソフトドリンクといった一般的なドリンクメニューからサンドイッチのような軽食まで置いてあります(写真は「ハムとトマトのサンドイッチ」と「ピーチティー」)。
また、フリーWi-Fiもあるので、パソコン作業などをすることもできます。開放的な場所だと、仕事がはかどるかもしれませんね。
エーゲ海に佇むのんびりとした離島で非日常な体験を。
“日本人がいない島”パロス島。
ここは日本では味わえないような異国情緒あふれる街並み、地元のおいしいグルメ、そして開放的でありながら穏やかでのんびりとしたリゾート気分を堪能できます。いわゆる人気で有名な観光地では体験できないような、新鮮で非日常な気分を感じることができるかもしれません。
- おしゃれでフォトジェニックな写真を撮りたい
- 開放的な場所でおいしいギリシャ料理を堪能してみたい
- 時間を忘れてのんびりとリゾート気分を味わいたい
など、気になった方はぜひ足を運んでみてください。