「私はシステムエンジニアです。」と自己紹介で言われたら、あなたはその人に対してどんなイメージを抱きますか?そして、その人が女性だったら?私がこのセリフを言うと、必ずこう返されます。
「大変そうですね。忙しいでしょ?」
一般的にシステムエンジニアは、忙しくて体を壊しやすいと思われがちです。そのために、未だに男性の職業であると思われ、女性には敬遠されがちな職業とも言えます。しかし、見方を変えれば実は女性に向いている職業とも言えます。なぜなら、システムエンジニアに求められるスキルは、女性が一般的に得意だとされているスキルだからです。さらに、女性が少ないということで得をすることも。
「そうは言っても、忙しくて彼氏作る暇もないでしょ?」なんて思っていませんか?もちろんそんなこともありません。当記事では、6年間システムエンジニアとして働いてきた私の周囲の体験談を交えつつ、知られざる女性システムエンジニアの実態をご紹介します。
システムエンジニアの業務内容
まずは、システムエンジニアの仕事についておさらいしておきましょう。システムは、以下の順番で構築されます。
1)要求分析:お客様の課題を分析する
2)要件定義:課題を解決できるシステムを具体化する
3)基本設計:要件定義を基にシステムを設計する
4)詳細設計:基本設計を基にプログラミングできるように設計する
5)プログラミング:システムを構築する
6)テスト:構築したシステムをテストする
一般的にシステムエンジニアは、このうちのプログラミング以外に携わります。つまり、システムエンジニアの基本的な仕事は、お客様の要求を聞き、システムを設計し、テストをおこなうことなのです。
要求分析や要件定義、基本設計はお客様と接して確認しながら仕事をする必要があります。システムエンジニアというと、パソコンの前で仕事をしているというイメージがあるかもしれませんが、実は人と接する機会が多い職業とも言えます。そのため、システムエンジニアは、いかにお客様の要望を引き出し、お客様に満足いただけるシステムを設計できるかが重要になってくる仕事なのです。
女性が得意するシステムエンジニアの仕事
システムエンジニアには、未だに「男性の職業」というイメージがつきまといます。しかし、実際のところは「男性でなければできない」職業ではありません。むしろ女性の方が向いていることさえあります。なぜなら仕事で求められるスキルが、女性が得意とされるスキルであるからです。
コミュニケーションスキル
システムエンジニアは、要求分析や要件定義でお客様の潜在的な要望を聞き出すスキルが必要となります。しかし、ただお客様の要望を一方的に聞いているだけでは、要望が膨らみすぎてシステム構築に莫大な費用がかかってしまいます。ときには要望を減らしつつ、システムを提案していくというコンサルのような立ち位置で仕事をすることも多々あります。
そこで、お客様と仲良くなりつつ、言いたいことを言える関係を築けるスキルが必要となります。女性は元々対人関係を重視し、集団主義での助け合いを好む性質がありますので、お客様と良い対等な関係を築きやすい人が多いです。そして話をすることが好きな女性にとっては、システムエンジニアは向いている職業であると言えるでしょう。
細かく正確な作業スキル
システムエンジニアの仕事である設計書の作成は、細かく、正確性が求められます。また設計書だけではなく、テストでも正確さが求められます。プログラムが設計書通りに動いているか、変な動きをしていないか、些細な誤りも見逃してはいけません。
仕事をする上で、どの工程においても細かさや正確性が求められます。女性は脳の作り的に、細かい作業を長時間おこなうことが男性より得意だとされています。細かく正確性が求められるシステムエンジニアの仕事は女性向きの仕事であると言えるでしょう。
女性のシステムエンジニアはお得?!
女性エンジニアはまだまだ少ないですが、だからこそ、女性がシステムエンジニアになることをおすすめしたいと思っています。なぜなら、女性が圧倒的に少ない職業であるがゆえに、得することがあるからです!
とにかく覚えてもらえる
社会人ともなると、お客様に顔を覚えてもらうこと、社員に顔を覚えてもらうことはとても重要なことです。システムエンジニアはとにかく男性が多く、彼らはお客様どころか社内の人にさえ覚えてもらえないこともあります。
しかし、女性は違います。ただ女性であるというだけで目立ちます。そこにいるだけで覚えてもらえるのです。顔を覚えてもらうために必死にアピールする必要がないというのはとても楽なことです。
しゃべったことのない人にまで覚えられます。挙句の果てには、ファッションチェックまでされ、「あの日の靴は歩きにくそうだったね」「この間は綺麗なワンピースを着ていたけど合コンだったの?」なんてセクハラとも取れそうな発言をされてしまうことさえあります。
重宝される
女性というだけでとにかく重宝されます。システムエンジニアは男性が多いですが、お客様は男性ばかりではありません。システムを構築する業界は多種多様です。関わる業界によっては女性が多い業界もあるのです。
男性では話が進まないときも、女性のエンジニアがいると話が進むこともあります。人数の少ないエンジニアは重宝されるのです。
「忙しくて結婚できない」はウソ!
システムエンジニアが女性に向いていたとしても、忙しくて結婚できなさそう、と思っていませんか?システムエンジニアは確かに忙しい仕事です。しかしずっと忙しいわけではありません。システム稼働時期は忙しいですが、繁忙期でなければ定時退社も可能です。
そのため、忙しいときがあっても、彼氏がいない人は時間を見つけて合コンにも街コンにも行きます。そしてもちろん結婚している女性エンジニアも多数います。結婚相手で多いのは、学生時代からの彼氏、そして社内結婚です。
システムエンジニアは男性が多いので、女性側から見ると社内結婚はとにかく多いです。IT企業は、入社してすぐに新人研修をおこなうことが多いですが、その研修で同期と仲良くなってお付き合いを始めることが非常に多いです。新人研修が終わっても、配属先は男性だらけなのでそこで恋が芽生えたりします。女性からすると、システムエンジニアは出会いの宝庫でしょう。
もし社内で出会えなくても、会社で男性の知り合いがたくさんできるので、そのツテで紹介してもらえることもあるのです。
女性にとってお得なこともあるシステムエンジニア
システムエンジニアというと、3K(キツい、キビシイ、帰れない)なんてイメージがありますが、3Kの瞬間もあるというだけで、常に3Kなわけではありません。
他の職業だって3Kの瞬間はあるはずです。システムエンジニアも他の職業と大きな差はありません。忙しさの予測もある程度できるので、プライベートの予定もある程度は立てやすいです。
しかも女性というだけで得をする職業です。もし少しでも興味を持ったなら、ぜひシステムエンジニアという職業へ一歩足を踏み出してみましょう!